アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
溶ける 1 (士郎side)
-
角度を変えては深く激しく口内を犯され、飲み切れない互いの蜜が唇の端から淫らにこぼれていく……。
「信じらンねェ……」
……オマエがいる。
「何度も夢に見過ぎて、ついには幻覚まで見るようになったかって、マジで一瞬焦ったわ」
苦笑の中に溶かされた、らしくもない気弱げなつぶやきに、容赦なく胸を打たれた。
いつも余裕な龍之介がここまで自分に執着し、心を乱してくれるなど、実際に目にしなければ到底信じられなかったろう。
嬉しさに眼裏が焼ける反面、わずかな油断が命取りになる生き様ゆえに、心配が絶えない。
やはり早々にここに移ってきた方が……そう口にしかけた時だった。
再び唇を塞がれ、言葉を強引に封じられてしまう。
「……会いたくなったらいつでもこうやって会いに来りゃイイ」
「だが……」
「その時々でしか味わえない世界がある」
そこで得られる経験は極力大事にした方がいいと、珍しくも諭すような言葉を吐いた。
「学校なんてモンとはてんで無縁だったオレ達が、何の因果だかリンのお遊びに踊らされて、学生なんてモンをやってたけどよ。ああ、こういうのも悪かねェって、しみじみ思ったモンだ」
まァ、しょっちゅうサボっちゃ戦闘に明け暮れてたワケだけどな、と龍之介が笑う。
「学生のフリも学園の仕切りも、実際やってみなきゃ、その大変さも楽しさも本当のトコはわかンなかった。そういう意味じゃ、全部貴重な経験だ」
何よりオマエには慕ってくれる仲間がいンだろ、と龍之介の瞳が一層やさしさを帯びる。
「全部投げ出してオレんトコに来ちまったら、テメェは後でぜってェ後悔する。責任感の固まりみてェなヤツだからな。アイツらのコトが気になって、前なんか向けねェだろ。……賭けたっていい」
「……っ」
「わかったら、しのごの言わずに全力で駆け抜けて来い」
ブワッと、目には見えない熱い風が吹き抜けた気がした。
流されるな、強くあれと、突き放された。
だが不思議と心が落ち着いているのは、そこに確かな信頼が透けて見えるからだ。
オマエならやれる。
オレ達なら大丈夫だと、言葉にはせずに言われた気がした。
「……そうだな」
どうせなら、やり切ったと胸を張って次のステージに進みたい。
あと2年弱の時を、耐え切らなければ嘘だ。
「けどまァ、こういうサプライズはいつだって歓迎するぜ?」
再び甘やかな空気感が戻ってくる。
途端に顔をのぞかせる恐怖感。
「おまえが危ないと聞いて……血の気が引いた」
「ア〜……、見方によっちゃ危なっかしく見えたのかもなァ。我ながらけっこう煮詰まってた気ィするし」
肩をすくめながら、龍之介が苦笑した。
「オマエでも煮詰まったりするんだな」
「……ああ。抱きたくて抱けなくて、気が狂いそうだったぜ?」
おどける龍之介を、再び胸の奥深くに抱き寄せた。
「なら、抱けばいい……」
奪い尽くすくらい激しく、明日も見えないほど熱く。
「後悔すンなよ? 何せ久しぶりだ、トロットロに溶かしてやりてェが、さすがにゆっくり慣らしてやるような時間もねェからなァ」
気を使って強引に拓くから覚悟しろと、下肢の布を一気に奪われた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
200 / 297