アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
ひどい男 (士郎side)
-
「昔ほど、だと……?」
「そりゃまァ、組織の長なんざやってりゃ、色々とある。このカラダ一つで解決できるンなら、安いモンだろ」
「……っ」
ひどい男だ。
そうやってこちらが責められない絶妙ポイントを突いてくる。
昔より遥かに組織の内情に通じた今、組織のメンバーすべての行く末を担う組織の長という言葉の重みが、ヒシヒシと身をもって迫ってきた。
傷だらけでミッションから戻ってきたマコトやユージンたちの背後には、メンバーに支えられようやく立っている負傷者もいた。
実戦さながらのトーナメント戦を取り巻く、触れれば切れそうな張り詰めた空気感は、彼らが生きる日常を象徴しているのだろう。
離れている間、綺麗な身体でいろなどとは言えやしない。
その身や仲間の命を守るためなら、むしろ自分のことなど捨て置いて突き進んで行けとさえ思う。
それでも胸の奥を渦巻く嫉妬だけはどうにもならない。
この黒い炎を消せるのは目の前の男だけだ。
どれほど多くの相手と身体を重ねようが、熱く心を交わして抱き合うのは自分だけなのだと、骨の髄まで思い知らせてやる……!
前合わせの淡いブルーの衛生衣は迅速な処置のため、腰の部分の細紐を解けば簡単にはだけるようになっていた。
布を取り去ると生まれたままの身体が露わになった。
相変わらず彫刻のような引き締まった筋肉に覆われた美しい身体だと、目を細めた。
艶めいた褐色の肌には大小無数の傷が見て取れる。
初めて目にした時には言葉が出なかった。
いったいこの男はどんな道を歩いて今日まで生きてきたのかと震えた。
今ならばわかる。
ついた傷の一つ一つに、この男の生き様が刻まれている。
目の前の誰かを救うためについた傷もあれば、嬉々として死線を駆け抜けた末にできたものもあるのだろう。
愛でるように指先で胸元の大きな傷跡をたどれば、くすぐったそうに喉の奥で低く笑われた。
「……何て目で見やがる……」
それだけで勃つと濡れた目で睨まれ、奥が疼き、前がジワリと濡れた。
「……っ」
「……いいかげん、オマエも脱いじまえ」
染みになるぞと嬲られ、羞恥の中ベルトを外しホックを解くと、震える手でジッパーを下げた。
「……っ」
途端に下着の狭間を突き破り、プルン……と飛び出してきた灼熱に、龍之介の視線が突き刺さる。
「……相変わらず、イイ形してンなァ?」
美味そうだと舌舐めずりされ、先端から止めどなく溢れる透明な蜜を親指で拭われた。
「……ん…っ」
声が漏れたのに気を良くしたのか、蜜を塗り込めるかのように先端をグリグリと親指の腹で犯された。
「待て……っ」
急速に高まる性感に、もはや抗い切れずその時を覚悟したその瞬間、
「……っ!?」
強過ぎる快感が突如として途切れ、喪失感の中で目を見開いた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
261 / 297