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さらなる深みへ (士郎side)
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「……っ」
声もなく達しながら、弛緩していく愛しい男の温もりに酔った。
龍之介が傷の痛みにうめくのに、我に返り慌ててその身を気遣った。
「すまない……っ」
「……バカが。謝るンじゃねェよ」
「だが……」
「オマエと抱き合えるならよ、傷なんざ百万回開いたってかまわねェ」
「何を……」
バカなことをと続けようとした言葉を、不意に引き寄せられ、吸いついてきた唇に奪われた。
「ん…っ、ふ…ぁ……」
肉厚の舌に絡め取られ、思う存分に口内を蹂躙される。
「……オマエが欲しい。それこそ頭からかぶりついてよ、全部喰っちまいてェくれェだ」
おまえになら喰われてもかまわないという本音を押し殺し、
「……そんなことをしたら二度と触れ合えなくなるぞ?」
呆れたように言い返せば、それは困ると龍之介が苦笑した。
「ここまで相性のいいカラダとは、そうそう出会えねェからなァ」
「……っ」
どうしてそう、すべてを淫らに語るのか。
心臓に悪いからやめて欲しいと睨んでも、こうした方面に関してはいつにも増して饒舌になる龍之介は止まらなかった。
「もう誰を抱いてもここまでの快感は得られねェだろーな。なにせ、心底惚れた相手だ。快感は何倍にもなる。……だろ?」
双丘を揉み込まれ、受け入れるため限界まで引き伸ばされて敏感になっている縁の部分を指先で妖しくなぞられた。
「な……っ」
内側が大きく震え、締めつけによって一層体積を増した龍之介の先端がさらなる奥にほんのわずかだが入り込み、あまりの快感に眼裏がスパークした。
「……っ」
「……っと、この先はさすがにまだ無理か」
あやすように双丘を撫でられ、手加減される屈辱に、声を荒げた。
「……っ、来るなら、来い……。受けて立つ……っ」
「無理すンな。ナカが痙攣しまくって、ただでさえイキっぱなしのクセによ。少し手前を好きなだけ突いていいから、そこで我慢しとけ」
確かに、これ以上の奥は快感を通り越してむしろ苦しさばかりが先に立つ。
だが龍之介を我慢させる方がずっと後に引く苦しさを残す気がした。
あの時ああしていたらと後悔だけはしたくない。
「次があるとは限らない。そう言ったのはおまえだろう……?」
奪えるなら奪えるだけ奪い尽くせ。
それが自分の望みだと訴えれば、龍之介が参ったと言わんばかりに、絶え入るようにキツく目を閉じた。
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