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命ごと くれてやる (士郎side)
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「……ンとにオマエには参る。ははっ、克己辺りにブッ殺されそうだが、……そうだな。いっそのこと一緒にブッ壊れるか」
次に自分を見つめた時、龍之介の瞳にはいつもの強い光が戻っていた。
「一応断っとくけどよ、この先を見ちまったら、もう確実に他じゃ満足できなくなるぜ?」
「……今さらだろう」
そんなことはとうの昔に覚悟していた。
龍之介に初めて抱かれて堕ちた翌朝にはすでに、自分はこの先、誰をも満足には抱けない……抱かれて満たされることもないのだと、途方もない喪失感と敗北感の中で悟っていた。
「それだけじゃねェ。……いつもとはカラダにかかる負担も段違いだ」
そう言われれば怖くもあったが、数日寝込む程度ならどうとでもなる。
「あンま甘く見ンじゃねェぞ」
龍之介が深くため息をつく。
「相性が悪けりゃ……もしくは少しでも道を違えたら。最悪、腸壁が破裂して命に関わることもあるンだぜ?」
「相性はいいはずだし、おまえは道を違えない」
「……ったく」
「何よりおまえはそこを目指したいんだろう?」
他ならない自分と共に。
ならば龍之介を信じ、ついていくだけだ。
黒曜石の瞳に自嘲が滲む。
「何だってオマエはそう、何もかもを受け入れちまうンだかなァ」
「刻めるだけ刻んでいけ。それでおまえの気が済むのなら、この命ごとくれてやる」
「……っ」
勢いよく押し倒された。
手負いの獣の息遣い。
「……いいか、深く息を吐け。絶対に奥を締めるンじゃねェぞ?」
言いながら、再び奥をグリッと先端の膨らみで押し潰された。
質量のある熱い塊が道なき道を進んでいく。
心地よさを遥かに凌駕する苦痛に、額には脂汗が滲み、歯を食いしばりそうになるが、必死に身体の力を抜こうと努めた。
浅く小刻みになる呼吸に、龍之介があやすように濡れた額を撫でてくる。
そうしてしばらく格闘していたが、やがて龍之介がため息をついた。
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