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抗えない(ユーリside)
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「なぁ、抜き合いっこしねぇ?」
いたずらっぽい瞳に、心臓が跳ねた。
「ガキの頃、よくしたろ?」
腕を引かれると、抗い切れない。
惚れた相手に誘われて振りほどけるほど、人間ができてはいなかった。
共にベッドに寝て、横向きで向かい合う。
やる気満々のゴツイ指先に、ゴソゴソと下腹部を探られた。
「ふ……、熱いな」
ジンが笑う。
「……っ、やっべ、すぐイきそ……」
「ほら、おまえも触れよ」
強引に腕を引き寄せられると、すでにボリュームと硬さを増したジンのものを手の平で包み、くにくにと感触を楽しんだ。
「は……、やっぱ人の手でされると、たまんね……」
うっとりと、ジンがつぶやく。
甘く揺れる瞳に、愛しさが膨れ上がり、ビクビクと跳ねる、手の中の熱に、すべて奪い尽くしたい衝動にかられた。
「は…っ、そこはオレの手だからだ、って言っとけよ……っ」
首筋に鼻先を突っ込んで、口づけた。
薄い皮膚に吸いついて、痕を残す。
「……ん…っ」
ざまあみろ。
存分に悔しがれ。
心の中でダイゴに舌を出しながら、指先で先端の感じやすいくびれを、やさしくたどる、
「おまえの手、気持ちぃ……」
ビクビクと、密着した腰が震えた。
気をよくして傷を避けながら肉の落ちた背中をたどり、腰骨の奥の蕾にやさしく触れれば、
「ぁ…っ」
ヒクヒクと収縮し、同時に手の平の中の熱がビクンと震えた。
こちらの下肢を刺激するジンの指先にも力がこもり、思わず放ちそうになるのを、かろうじて耐えた。
「……はぁ」
キツく閉じられていた目蓋が持ち上がり、軽くにらみつけてくる。
「そっちはさすがに負担がデカイ。今日はこっちだけ…な……?」
「あ…っ…ん…っ」
輪っか状にした指と手の平で先端を中心に、角度をつけてグラインドされると、腰の揺れが止まらなくなる。
「あ…っ、待て…って…っ」
独りでイキたくない。
慌ててジンの手首をつかみ、無理やり動きを止めさせた。
「はぁ……、マジやべぇ……」
「ふ…、気持ちよくイッちまえばいいのに……」
「久しぶり…なんだから、もーちょい楽しませろよ……」
「横になって抜き合うなんて、ガキの頃みてぇだな……」
ジンがまんまガキの顔をして、笑う。
「……痛くねぇか?」
「……ん、へーき……」
「やべ、処女相手にしてるみてーで、燃える」
「……バカが」
止めていた動きを、二人して再開させた。
奇跡のように二人同時に昇り詰めて、愛しさを放つ。
どこまでも共に行くと誓った。
たとえ行き着く先が地獄でも、隣にジンがいるのなら、それでいい。
キリヒトもきっと、向こうでこんな自分たちを呆れたように見つめているのだろう。
目の前の困難を乗り越え、いつか向こう側に行く日が来たら。
その時こそ3人で憧れ続けた、どこまでも続く青い空を共に眺めることができるだろうか?
「少しだけ……」
ほんの少しだけ、この幸せの中で眠らせてくれと、襲い来る眠気にまかせて目を閉じた。
ジンがやさしく髪を撫でてくる。
久しぶりに安らかな気分で眠れそうな気がした。
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