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蜜月(士郎side)
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ベッドにたどり着くなり、互いに乱暴に服を脱がせ合う。
欲しくて、欲しくて、欲しくて。
ただ快感を追うだけの獣になった。
胸を突き上げる、溢れるほどの愛しさを吐き出さなければ。
きっと気が狂ってしまうだろう。
龍之介の硬い腹の上に乗り上げると、目の前の愛しい昂ぶりに手をかけた。
「……ンな、どーしようもなく濡れて欲しがる瞳が見れンなら、たまにはお預け食らうのも悪かねェな」
龍之介が笑う。
「いいから……っ」
余裕の態度が悔しくて。
おまえも触れと、強引に龍之介の腕を取ると、節くれ立った指先を、自ら奥に導いた。
独り寝の夜の寂しさに負けて、何度か自らの指で奥を開こうとしてみたこともあったが、未だ成功したことはない。
どうしても嫌悪感が先に立つ。
やがてきっぱりと、あきらめた。
龍之介のための、龍之介にだけ花開く蕾。
どうせこの男以外いらないのなら、それでいい。
「早く……っ」
いつ呼ばれるかもしれないこの時に、一瞬でも長く深くつながっていたくて、もはやプライドも恥もかなぐり捨てて、強請った。
龍之介が笑って、口内に指を差し入れてきた。
「ん……」
意図を察して、指に舌を這わせ、蜜を絡めていく。
「……はぁ」
濡れた指先は、やがて胸の先端をかすめながら、ゆっくり下へと降りていった。
焦らすなと睨んだ瞬間、奥を探られて、龍之介の首に抱きついた。
「あ…っ、ひ…っ」
気を伴った指先に、瞬く間に目がくらむほどの快感が、引きずり出されていく。
「あっ、あっ、深…っ、待……っ」
性急過ぎる刺激に、身体が戸惑い、悲鳴を上げた。
それでも中はうねり、濡れながら、開かれていく。
「……いっつも、こんなンばっかだな」
わずかに自嘲の滲むつぶやきに、首を振る。
「……いい」
ゆっくり奥を開く、甘い時間がなくても、ただただ性急につながるばかりでも、おまえがいい……。
……おまえだけがいい。
「……ったく」
「ひぁ……っ」
引き抜かれた指先の後を追うように、熱く勃ち上がった龍之介の雄が、性急に押しつけられた。
「待て……、せめて、濡らしてから……っ」
「……要らねェ…」
切羽詰まった切ない声の響きに、もはや抵抗した理由さえ、見えなくなる。
身体の痛みなんて、どうせ最後には快感の向こうに甘く霞んで消えるのだ。
どうせなら、しばらくは消えない傷を残していけばいい。
「……っ」
だが、身体を通り抜けていった衝撃は、快感以外の何物でもなく。
ゆるゆると息を吐き出して、戸惑うように、眼下の龍之介を見下ろした。
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