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濡れる(士郎side)
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「……バカが。はなから傷つけるワケねェだろーが。今夜は寝ずに抱きつぶしてやる。……覚悟しとけよ?」
黒曜石の瞳が、どこまでも甘く獰猛に煌めいた。
「舐める必要ねェくらい、ちゃぁんと、濡れてンだろ。……オレも、オマエも」
龍之介の指が嬲るように、そろりと結合部を撫でた。
思わず腰が動いてしまい、ヌチュ……、と豊かな水音が響く。
喉の奥で笑われ、カアッと首筋が熱くなる。
「……せいぜい堕ちねェよーに、気ィ張ってろよ?」
隙をつき、クルリと上下の体勢を入れ替えた龍之介が、一気に腰を使い始めた。
「ぁ…っ、…は…っ、…っ」
一番いいところを一番いい角度で突かれると、声が止まらなくなる。
「あ……っ、待て……っ」
これではアッという間に終わってしまうと、腕をつかんだ。
「……しかたねェな」
ニヤリと笑われ、熱く勃ち上がったものの根元を、キツく握られた。
「な……っ!?」
「……もーちょい、ガマン、な……?」
龍之介の吐息も、濡れている。
わずかに眉を寄せ、苦しげに耐える表情と、甘く溶けた声に乱され、もうどうにでもしてくれと、絶え入るように目を閉じた。
と、その時、
ピロロロ……。
空気を読まない着信音に、龍之介がチッと舌打ちした。
「……ナカに出して、かき出してる時間はねェか」
ヤツらのテンションが下がっても困るしよ、と龍之介がうなる。
「……まァ、後でたっぷり満たしてやっから、今はこれでガマン、な……」
引き抜いた自らの雄と、限界まで昂った士郎のそれを束ねると、肉厚の大きな両の手の平で包み込んだ。
手の平の内側に、気が満ちていくのがわかる。
目がくらむほどの熱に包み込まれ、龍之介の指先が撫でるようにわずかに動くだけで、痺れるような快感が走った。
溶けていく思考の中、熱の失われた中が寂しくて、無意識にすがりつくと、笑って唇を重ねられた。
間近に感じる龍之介の雄もビクンビクンと大きく脈動し、限界を伝えてくる。
「…ん…、…ふ…ぅ、……っ」
口内を行き来する舌や吐息が、一気に温度を上げたと思った瞬間、
「く……っ」
龍之介の身体が張り詰め、大きく震えて、ほどけた。
「…ん……」
こめかみの辺りに押しつけられた形のよい鼻をから、余韻を残した甘い吐息が、ゆるゆると吐き出されてゆく。
温かいヌメりに包まれながら、気づくと自分も放っていた。
「……オマエはオレに惚れてンだか、この声に参ってンだか、わかンねェな」
少しスネたように睨む龍之介がかわいくて、笑ってしまった。
「声だって立派に、おまえの一部だろ?」
嫉妬する方がどうかしている。
起き上がっても身体にほとんど負担はなくて、普通に動くことができた。
洗面所でホットタオルを作り、龍之介に放ってやると、シャワーくらい浴びさせろと、下肢を隠さないままボヤかれた。
「……おまえと入ったら、シャワーだけじゃ済まないだろう?」
「……まァな。ったく、さっさと済ませて、戻るぞ」
飛び散った白濁だけをざっと拭い、黒シャツとパンツを引っかけて立ち上がる龍之介に、慌てて待てと声をかけた。
「ちゃんと拭いたのか?」
「……ンだよ、拭いたっつーの」
きちんと拭わないで匂いでも残っていたらどうするのだと、落ち着かなくなる。
それなら、しっかりシャワーを浴びればいいのだが、濡れ髪はなおのこと恥ずかしい。
「……ったく、オレらがヤッてンのなんざ、バレバレだろーが」
「それはそうかもしれないが……」
はぁ……、とため息をついた龍之介に、不意に腕を引かれて、倒れこむ。
喉元に、ピリッとした痛みが走り、バッ、と飛びのいた時には、遅かった。
「……な? 隠すだけ、ムダだって」
してやったり、と龍之介が笑う。
「だいたい久々に会った恋人同士が、寸暇を惜しんでヤんなくてどーするよ?」
「こ……っ」
恋人同士!?
「……っ!?」
言葉で嬲られ、遊ばれているのは自覚できても、襲い来る居たたまれないほどの甘さと恥ずかしさは凶悪で。
頼むからもうしゃべるなと、慌てて服を着込むと、飛び出すように部屋を出た。
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