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考える(士郎side)
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部屋に戻るのももどかしく、隣接している武器庫に龍之介を連れ込むと、後手にカギをかけた。
壁際に龍之介を追い詰め、息が触れそうなほど近くで見つめ合う。
「……ンな、がっつくな」
ため息をつくように笑われて、震えた。
毒のように甘い声。
気が遠くなりそうだ。
……ドクン、ドクン。
心臓がうるさい。
不意に、首筋に腕を回された。
龍之介が身を屈めているせいで、珍しく自分の方がわずかに目線が高い。
斜めに見下ろされると、もうどうにでもしてくれという気分になるが、アゴを上げ、わずかに上目遣いで見つめられるのも、たまらなくキた。
「……ンだよ、今夜はヤられるより、ヤりてェ気分?」
時を追うごとに濡れていく声の壮絶な色香に、酔わされていく。
かつて一度だけ抱いた身体の底なしの熱さと、うねるように絡みついてくる淫ら過ぎる内壁の記憶が蘇る。
深く酩酊して、このまま何も考えずに、目の前の身体に溺れてしまいたかった。
だが、抱いたら。
きっともう、止まれない。
龍之介も今夜は、甘えたい気分のはずだ。
行き着くところまで行ってしまい、 絞り取られ、意識をつなぐことすらままならない状態の果てに、抱かれても。
きっと満足などできない気がした。
つたない自分の抱き方で、戦場を駆ける龍之介の身体に負担をかけるのも怖かった。
「……どーした? 早く、くれよ」
「……っ」
甘えかかる龍之介は凶悪で、しきりに攻めたい男の本能を刺激してくる。
なけなしの理性を総動員して、考えた。
体力を浪費せず、身体も傷つけず、すべてを忘れるほど鳴かせるには、どうしたらいい?
不意に、送別会の夜の記憶が蘇る。
指に纏わせた気で、性急に身体を開かれた。
自分にもあれができたなら。
コクリと喉が鳴る。
壁に突いていた手を龍之介の背中に回して、ゆっくり撫で下ろしていく。
弾力のある双丘の狭間に、布越しに指を滑らせた。
「……ン」
「ここに、欲しいか?」
「……ああ、くれよ……」
吐息混じりの声が底なしに甘く、鼓膜を揺らす。
「なァ……?」
吐息を唇に吹きかけられた。
ペロリと己の舌を舐め、わずかに開かれた唇で、口づけを強請る。
深く吐息して、開かれた唇に指先を這わせた。
ピチャ……、と濡れた音を響かせながら、肉厚の舌がねっとりと指の腹や狭間を這う。
「……龍」
「……っ」
密着した身体が、震えた。
「この指に、気を纏わせられるか?」
「……?」
「よくしてやる……」
耳元で低くささやけば、黒曜石の瞳が際限なく濡れていく。
指先を尖らせた舌先で嬲られ、強く吸われると、それだけで達してしまいそうになり、慌てて熱く絡みつく口内から指を引き抜いた。
「……っ」
やり過ぎだと睨みつければ、溶けた表情でいたずらっぽく笑われた。
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