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散る(龍之介side)
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「……ぁ……っ」
うねりながら包まれていく快感に、キツく目を閉じて、下腹に力を込めた。
「く……っ」
必死にこらえたが、わずかにだが放った感覚があった。
完全に負けだ。
拒むことさえできなかった。
「……ったく、やってくれンじゃねェか」
「……っ、当たり前……だろ……」
初心者が生意気な口ききやがってと、下から大きく腰を揺らしてやれば、
「……あ…っ、待て……っ」
慌てる様が、愛らしい。
「くれとか、待てとか、ワガママが過ぎンだろ」
肩をすくめると、
「おまえが言うな……っ」
熱に潤んだ瞳で、睨まれた。
「……いいから、今夜はオレが動く……っ」
驚いた。
何もかもをさらさなければならない騎乗位を、あれほど嫌っていたくせに、いったいどういう風の吹き回しだか。
疲れている自分を気遣っているにしては、サービスが過ぎた。
何か後ろ暗いことがあり、自らを罰することで無意識に罪悪感を昇華しようとしていると考えた方が、遥かにしっくりきた。
問題はその何かだが、ここで吐かせたのでは、面白くない。
原因の究明は後にするとして、今はせいぜい積極的に踊ってもらおうと決めた。
「……好きにしろ」
身体の力を抜いて、ベッドに横たわる。
誘いかけるように、両の尻の肉を手の平で撫で回すと、よけいなことをするなと腕を振り払われた。
ならばと、気持ち首を持ち上げて結合部に目をやれば、手の平で視界を塞がれてしまう。
「大人しくしてろ……っ」
言ってることとやっていることが、めちゃくちゃだ。
自分でもそれがわかっているからこそ、なおのこと苛立ちが募るのだろう。
うなり声を上げる様は、とてもではないが、相手を誘惑し感じさせようとしているようには見えやしない。
いったいどうやってこの場を収めようというんだか。
ニヤニヤと見守っていると、
「……動けばいいんだろ……っ」
ついには、半ばヤケになったかのように言い捨てて、こちらの硬い腹筋に手をつき、乱暴に腰を揺らし始めた。
「ぁ……っ!?」
いきなり深くし過ぎて慌てたように腰を跳ね上げる際、偶然にもいい場所をかすめたのか、いきなり甘い声が上がる。
「……才能あンじゃねェか」
「……っ」
唇を噛み締めて、もう一言も発しないぞと言わんばかりに、再び腰を揺らし出す。
「……っ、ふ…っ……っ」
それでも瞳の濡れ方や吐息の荒さから、深い快感を得ているのがわかる。
「……カンジたくなくても、容赦なくクんだろ……?」
自分で動けば少なくともコントロールはきくと思ったのだろうが、甘い。
つたない動きでも感じられるくらいには、道を開いてある。
もはや以前とは違うのだと、身をもって知ればいい。
「……は…ぁ……っ」
感じ過ぎて怖くなったのだろう。
次第に弱々しくなる腰の動きに、
「……もう限界か?」
嬲るように問えば、
「バカを……言うな……っ」
途端に激しく動き出す。
「…ん…っ」
イイところに当たるたびに腰が砕け、崩れ落ちる。
それでもなお立ち上がり、必死に腰を揺らし続けた。
動きはつたなくても、うねるような中の動きと強い収縮は、強烈だった。
ジワジワと攻め込まれ、次第にこちらも余裕がなくなってくる。
額の汗が一雫、こめかみの横を伝った。
視界が狭まり、白くハレーションを起こす。
「あ…っ、っ、く……っ、はぁ……っ、ん……っ」
達して張り詰めた身体が崩れ落ちてくるのを、息を詰めながら抱きしめた。
弾ける瞬間の散りゆく花のような表情に、ひどく胸が締めつけられた。
キツく絞り取られ、望まれるまま奥に放った。
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