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懺悔(士郎side)
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『ヌメりがあるから、少しでもよく伸びる。……あンま、使い過ぎンなよ?』
本来、たっぷりと使うのが定石ではないか?
……ますます、怪しい。
だます側もだまされる側も、わかっていて沈みかけた船に乗り込むようなものだ。
ボトルを開けると、何やらエキゾチックな甘い香りが漂った。
ピンク色の液体を、わずかに指を濡らす程度に手に取った。
指先で馴染ませてみると、妖しく糸を引く。
以前一人でやってみた時、痛みや不快感しか覚えなかった場所を再び開こうとしているのに、龍之介に見つめられていると思うだけで、まるで別の行為のように感じられるから不思議だった。
身体が期待に疼くのがわかる。
ベッドにあぐらをかき、目を伏せて、奥を探った。
『……それじゃ、見えねェ。脚開いて、腰をグッと前に出して見せろ』
奥をさらせと、甘く濡れた声が嬲るように言った。
「……っ」
羞恥に焼かれ、それでも自ら溺れることを望むように、片脚を抱え上げた。
空手をやっているせいか、身体のやわらかさには自信があった。
容易にさらされた奥に、熱い視線が突き刺さる。
そっと触れると、その熱さに慄いた。
妖しげなローションのせいなのか、龍之介に開かれた淫らな身体のせいなのか。
中指が、一気に奥まで到達すると、疼きが悲鳴のように、止まらなくなる。
「……っ、ぁ……っ」
ジワジワと、侵食されていく。
おかしくなりそうだ。
「あ…っ、く…っ、ん…ぁ…」
憑かれたように、抜き差しを繰り返す。
何なんだ、これは……!?
刺激すればするほどに足りなくて、切なくて、すがるように見つめれば、
『……ずいぶん、よさそうだなァ?』
甘く嘲るように笑われた。
「……っ」
理性と欲望が激しくぶつかり合い、しきりに押したり引いたりを繰り返す。
時に高波を生み、時に砕け散りながら、次第に耐えることの意味も理由もわからなくなっていく。
『刺激が足んねェだろ。……指、増やしてみ。そしたらもっとよくなれる』
壮絶なほどの色香を放つ、濡れた声の威力に負けた。
二本をゆうに飲み込み絡みつく中に、羞恥を覚えたのはほんの一瞬だった。
「はぁ…、ん…っ、…ぁ…っ」
到底自分のものとは認めがたい、甘い声が上がる。
『……もう一本、いけンだろ?』
わずかに恐怖したが、薬指を添えてみればすぐに、龍之介の言葉が正しかったことを知る。
「ふ…っ、あ…っ」
三本の指をめちゃくちゃに動かした瞬間、今までになく、身体が跳ねた。
うねるような欲望が突き上げてきて、中がうねり、千切れるほどの強さで己の指を締めつけた。
「く…っ、ふ……」
びゅくっ、と勢いよく放射状に飛んだ白濁が、床を汚した。
放ったはずなのに少しも治まらない己の雄の根元を、茫然としながらもキュッと握った。
『ははっ、……すげェ出たな』
押さえてるつもりなンだろーが、そりゃ逆効果だ、と龍之介が笑う。
『……わかってンだろ?』
わかってる。
この妖しげな液体が触れた場所は、みなおかしなほどの熱を持ち、狂ったように疼くが止まらない。
再び指先で奥を犯しながら、浅ましく勃ち上がったままの雄を扱いた。
その間もずっと、焼けつくように熱い龍之介の視線を感じていた。
何度放ったか、わからない。
なのに、まるで足りなくて。
「ふぁ…っ、ん…っ、く…っ」
身体は悲鳴を上げても、心は不思議と安らかだった。
もはや苦痛以外の何物でもない疼きに耐えることで、許されない罪を犯した己を、少しは許せるような気がした。
……身勝手な欲だ。
それこそ誰のためにもなりはしない。
それでも、罰せられたかった。
『……ンとに、どこまで自虐的なんだか』
わずかに憐れみを含む、毒のように甘い声。
誘われるように、重いまぶたを持ち上げると、慾望に濡れた黒曜石の瞳とぶつかった。
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