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熊谷先生の憂鬱9
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(熊谷先生語り)
「まさかとは思ったけど、生徒に手をだすとは……。世も末だな。来るとこまで来た感じがするぞ。」
野田は、ウーロンハイを飲みながら続けた。
「だけど、祐樹をこんなにするとは、なかなかの子だと思うよ。まるで高校生同士の恋愛みたいだ。大人な感じは全くない。」
失礼な。
だが、自分でもそう思う。
完璧に葵に振り回されている。
「相手は若いし、恋愛経験も少ないんだからその子のペースに合わせてあげれば?
祐樹のペースだと、ついていくので精一杯になっちゃうよ。」
野田は時々何かのお告げを述べるかのごとく、いいことを言う時がある。
「いいこと言うね。お前を見直した。」
「だろ?だから、相談料の代わりに女紹介して。俺もいい加減落ち着きたいし。
いやぁ、女子高生いいなあ。完璧に犯罪だよな。新聞やニュースで祐樹の名前を見るとか御免だからな。気をつけろよ。」
「ああ、分かってる。紹介の件、考えとくよ。」
葵のペースに合わせてみようと思った。
恋愛なんて、100人いれば100通りやり方があるわけで、正解はない。
俺と葵のやり方をこれから見つけていけばいい。
明日は土曜日だし、電話してみるか。
何を不安に思っているのか話してくれるといいが、隠したいことを無理やり聞き出すことはしたくなかった。
その後、野田の会社の変なおっさんの話になり、大爆笑した。
酒も進み、結構酔いも回って二軒目までは記憶があるが、それ以降は覚えてない。
気付いたら家で寝ていた。
もちろん葵から着信があったのも気付くはずがなかった。
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