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葵のやりたいこと3
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(葵語り)
先生とこの間の道を歩いた。
通行人が居なかったので、手をつないで歩いた。
手から暖かさが伝わってくる。
握って、揺らして、歩く。
二人の繋がった影が揺れる。
「葵が鍋食べたいって言ってたから材料買っといた。」
「何鍋ですか?」
「みぞれ鍋。美味しいよ。大根おろすのに手が疲れるけど。一緒に作ろうな。」
「楽しみ〜。」
「葵。」
名前を呼ばれた。
横を見上げると、チュッとキスされた。
「誰もいないから、やってみた。」
「………………」
あああぁ。
もう、反則だ。
この間も、本当はキスの続きをしたかったのに、理由をつけてしてくれなかった。
確かに体を繋ぐことで、相手を繋ぎ止めていられると思っていた。
それしか知らなかったから、他にすることが無かった。
けど、今は違う。
さっきキスされて、もっとはっきり分かった。
手段として選ぶのではない。
好きだから、繋がりたい。
先生にもっともっと愛されたい、と思った。
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