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真理と和樹4
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(葵語り)
彼女は綺麗だった。
思わず見惚れた。
黒くてサラサラの長い髪、すらっとした手足に、アーモンド型の柔らかい目に、艶っぽい唇。
こんな綺麗な人とは思わなかった。
島田のやつ、この人にしておけばいいじゃんって思った。
「ああ。」
島田は素っ気なく挨拶をする。
ただ興味が無いのか、それとも照れてるのか……前者だな。
「こちらは……?」
俺のことを聞いてきた。
「友達、だけど、彼氏。」
早速言ったよ。別に言わなくても普通に断ればいいじゃん。
俺の心臓に悪い……。
「彼氏さん。初めまして。大塚弥生といいます。」
弥生さん……は、驚きもせずに、俺に挨拶をした。
「伊藤……葵です。」
この場は一体なんなんだ……。
今すぐ立ち去りたい。
「だーかーらー、分かったでしょ?弥生とは付き合えないから。俺には葵がいるから。」
「彼氏は居てもいいよ。彼女にしてくれればいいから。」
「葵とデートするから、弥生と会う時間ないし。」
「私が真理くん家に行くから。そしたら少しでも会えるでしょう?」
うーん。うーん。何の言い争いだろうか。
「葵が怒るから、二股はできない。」
「本当ですか?葵さん。」
だーかーらー(島田調)俺は座ってるだけって約束じゃん。
ばか島田。
「ちょっとお手洗いに……」
しばらく二人で話し合ってもらえればいい。
平行線の話し合いだ。
どっちも折れそうにない。
とりあえず、トイレに入ろうとしたら、
店員さんとぶつかった。
「すみません。」
見上げると、知っている顔だった。
えっ?飛び上がるほどびっくりした。
「伊藤君。先週ぶりだね。」
和樹さんだった。
白シャツに黒いカフェエプロンがよく似合っている。
うーん。こちらもヘビー。
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