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潤は、3回の手術を受けた。
傷ついた腸は、一部壊死を起こした。
治療が追いつかず、また、潤の自殺行為の行動によって、また他の部分に壊死を起こした。
そして癒着。
やせ細りながら、腹だけが膨らみ、潤は呼吸困難を引き起こす。
輸液だけで肉体を保った。
その潤も、ようやく回復に向かっていた。
まだ、腸の動きも止まっている。
動き出せば、酷く痛むだろう。
傷を治そうと出来たかさぶたを、無理やり剥がすように。
この深い粘膜の傷は、一生、潤を苦しめるだろう。
もう、神経に影響を与える薬をやめないとならない。
薬が切れるときも、辛いだろう。
痛みも、まだ無くなってはいない。
誠一郎は、潤の精神的な病を察していた。
それが、幼い頃からの、性的暴力であることは間違いない。
どう、息子の苦しみを癒せば良いのか。
考えても、考えても、できることは、
愛に触れさせることしか、自分に出来ることが無いように思った。
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