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プラスティック~告白の行方①※R18?
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夏の大会を来週に控えた今日。
オレは純さんに告白しようと決めた。
なぜ、今日か?分からない。今までだって、ずっと「好き」って伝えてきたつもりだけど、何か誤魔化されてる。でも、もう心の中にしまっておくなんて
出来ない。
ちゃんと伝えて、受け入れて欲しい。オレの想いを。
ダメな場合?あるもんか、そんなの。
プラスティックのような純さんだもん。
プラスティック…どんな形にでもなる、て意味があるって事を本で知った。
純さんみたいだ、って思った。
だから…
御幸に呼び出されて、純は寮の陰に来ていた。
自主練が済んで風呂にも入った午前0時。
こんな所、ふだん来た事もないし、来るヤツもいないだろう。
(何でこんな所に?)
純が訝しく思っていると、御幸が現れた。
「すんません、純さん、こんな所に…」
「いいけどよ。どうした?」
御幸は何かと純にまとわりついてくる。
自主練の時は そばにいるし、データを見ようと言って来たり、たまのオフの日には一緒に買い物に行こう、などと誘ってくる。
純は、1学年下の後輩でありながら、野球センスに優れ、正捕手として投手陣をまとめ、監督の信頼も篤く、しかもイケメンである御幸には一目を置いていたから、都合がつけば付き合っている。
「あの…」
御幸が、純に話しかける。黒のスクェア眼鏡の奥の眼が少し揺れる。
「………あと少しですね……夏大の初戦」
「? ああ、そうだな。いよいよだな…」
3年生の純にとって、この夏の大会が最後の公式戦だ。優勝すれば甲子園、負ければ引退。
「あの、純さん、オレ、あの……好きです。純さんのことが好きです」
唐突に告げる。
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