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〃 ⑧
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精神的な苦痛は、肉体的快楽によって紛らわせる事が出来る。
しかし、その苦痛が大きければ大きいほど、
その快楽もまた大きく与えられなければ ならない。
この夜の純が そうだった。
大きすぎる敗戦の痛みを、御幸の身体によって快楽を得て 紛らわそうとした。
が、大きすぎる故に、常に快楽が必要となる。
果てては求め、達しては求め、いくら求めても、
また心の底から悲しみが湧いてくる。
尽きることのない悲しみに苦しめられている。
それは、与える御幸も そうだった。
自分の肉体で与う限りの悦びを純に与え、
果てたと思えば、その余韻の醒めやらぬうちに
悲しみに囚われ涙する純を、また かき抱く。
その繰り返し。
結ばれた歓びは最初のうちだけ。
今や拷問のような無限ループに陥っている感覚だ。
それは、甘美な拷問だった。
純の乳首は、弄りすぎて赤く腫れ、御幸の背中には
幾すじの爪痕が印され、お互い何度果てたか分からないほどに交わり、それでも まだ 純の悲しみは癒えない。
(マズイ……頭クラクラしてきた…っ)
御幸は腰を突き立てながら、目眩に襲われそうになった。
腕の中にいる愛しい人は、また涙を流している。
「みゆきっ、もっと…」
(マジか!)
歯を食いしばり、腰を動かす。
血が滲みそうな乳首を噛む。
「んっ……あっあっ………あああっ!」
純の体が弓なりになる。
もう何度めか分からない。
純の放出する精も薄くなっている。
(また、泣く、のか…?)
御幸が純の顔を覗き込むと、すーーと息を吐いて
寝ているようだ。
(これ、トンだ、ってやつかな……大丈夫か…?
後始末、しねぇと……
ちょっと休んでからでも 良いか………?)
御幸も限界が 来ていた。
気を失うように、倒れ込んだ。
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