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〃 ⑦ ~中継終了後…
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祝勝会が お開きになった後も、
御幸一也は まだ1人で座っていた。
ケガをした脇腹の痛みが 特に激しい訳では ないが、動くのが億劫な気がしていた。
秋季大会を戦い続けてきた。
監督の辞任を阻止するために優勝する、
という目標を達成できた。
新チームのキャプテンとしての責任や重圧も、
あった。
チームが分裂してしまうかも知れない危機も、
乗り越えた。
喜びは 勿論あるが、安堵感の方が 大きいのかも知れない。
気が抜けた感じで感慨に耽っていると、食堂の戸が開いた。
「………純さん。…………どうしたんですか……?」
純が、のっそりと入って来た。
「ん……ああ、忘れ物だ」
「わすれもの?」
キョトンとする御幸に、純が近付いて来る。
「おめでとう、御幸
甲子園に行ったら、せいぜい暴れてこいよ……!」
言いながら、座っている御幸のアタマを ポンポンと叩く。
「あ、ありがとうございます」
純に真顔で見つめられ、御幸は どぎまぎする。
(なんか…普段と雰囲気が違うな……)
「純さん、忘れ物って…?」
照れ隠しに聞きながら、純の顔を見上げる。
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