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〃 ⑤
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朝になって、御幸より早く目が覚めた純は、
すやすやと満足したように眠る後輩の寝顔に
しばし見惚れる。
(やっぱ、整ったイイ顔してるよな……このツラで
迫ってくるとか、反則だろ )
昨夜は結局、御幸の好きにされてしまった。
あの夏の夜に過ぎるほど合わせた肌は、
馴染むのに時間は掛からず、純は乱されてしまった。
御幸は、純の弱いトコロ、良いトコロを全て
覚えていて、純はイかされ、泣かされ、あまつさえ
自ら乞い、せがんだ。
(何故、御幸じゃ いけねぇんだろ? )
純は自らに問いかける。
これ程までに熱く求めてくれる存在に、
何故 自分を委ねられないのだろう、と。
御幸がキライなのか?と聞かれれば、
キライじゃない、と答えられる。
好きな人は いるのか?と尋ねられれば、
やはり真っ先に哲の顔が浮かぶ。
(先の事を考えた場合……? )
傍らに御幸がいる将来は想像出来ない。
哲が横にいる事が自然に思えるが、その場合、
哲の家族 (奥さん と呼ばれる存在や その子ども)も
一緒に想像してしまう。
哲との恋愛は絶望的、と諦めているのに、
御幸との恋愛を考えられない理由は、何だ?
何故、こんなにも息苦しさを感じてしまうのか?
( 息苦しい? )
そうなのか。こいつの想いが息苦しいのか?
…違う。こいつがオレを好きだと思い込んで、
自分自身を縛っちまってる、
その切羽詰まった感じ、が息苦しく思えるんだ。
( オレが こいつを解放してやらないと、いけねぇのか…?)
オレを好きな事と、その事に縛られて他が見えなくなるってのは別のハナシだ。
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