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Episode4-6
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「ほら、はやくパン食べて行かないと。遅刻しますよ。」
もっと俺に近づいても大丈夫だ、そう伝えたいのに
福士さんに踏み込むのが怖い自分もいる。
だから今は、こうやってごまかすことくらいしかできないのだ。
「…巧さん。」
「…なんですか?」
「鍵、ありがとうございます。」
やけに嬉しそうに鍵を握りしめている福士さんが
欲しいおもちゃを買ってもらえた子供みたいに可愛くて。
福士さんの存在が自分の中で大きくなってきていることを
この時の俺はまだ気づけずにいた。
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