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期待と失望Ⅰ
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あれから何日間か友達の誘いも断って、教室に居残った。
放課後はいつもいると知ったから。
また聞けるんじゃないか
話せるんじゃないか
何処かで期待してた。
でも、あれ以来他の生徒が帰ってしまって、二人だけになっても見て見ぬ振りをして、何も変化のない毎日を過ごしていた。
雨の日も風が強い日も、巡は決して窓の外から目を離さない。
ヘッドホンも、授業中以外は取らない。
謎に身を包み
自らを明かさず
かと言え他人に興味を示さない
誰も強制させない
誰も虐げさせない
縛りがない、自由さ。
誰かは言ってた。
赤峰って縛られててロボットみたいだ
ある人は
感情が読めずに怖い
って。
関わりもせず、見た目だけで判断する。
俺もその一人。
そんなの相手に失礼だとわかりながらも、人は直す事は出来ない。
18時--。
今日も俺を無視して帰って行った。
じとっとした梅雨の終わりはもうすぐ…。
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