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賽は投げられたⅢ
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静かな教室。
言葉が繋がら無い。
いや、言葉が見つからないの間違い。
「……」
「……」
重たい空気。
俺の苦手な時間、空間。
逃げ出せるなら逃げ出してしまいたい。
「…--たい?」
か細く呟かれた言葉に、空気が揺れる。
上手く聞き取れずに聞き返す。
「…俺を知ってどうしたい?」
二度目の声は微かに震えていた。
自分を知られる事でまずい何かがあるのか。はたまた、過去に何かあったのか。
あの震えは尋常じゃなさそうな気がした。
知りたい
その震えの正体を--。
その気持ちを今は抑えて、俺の気持ちを言葉にして繋ぐ。
更に震えを与え無いように…。
「知ったら俺も教える。友達超える付き合いしたい」
「な、にそれ…」
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