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青黒い蟠りⅤ
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巡は数日経っても顔を出さなかった。
配布されたプリントが何日も出席していない事を申し付ける。
話したい事、知りたい事、沢山見つけたのに…。
仲良くなれる自信を付けてくれたのは、巡の表情なのに…。
当の本人がいないでどうすりゃいいよ…。
元気のない俺を見兼ねてか、凪が「気になるなら家行けば?」と巡の席の上にあるプリントを綺麗に束ねて目の前に差し出す。
厚みを出したプリントを掴んで職員室に駆け込む。
学年主任を呼び出して、住所を聞く為の渚が考えてくれた言い訳を実行する。
プリントを見せつけて…
赤峰にプリント届けてやりたいから住所を教えて下さい
必要ない、教室に戻れと言われて追い払われようが無視をして、何度も鬱陶しいくらいに頼み込んで、やっとの思いで書いてもらった住所の書かれた紙を、引っ手繰る様に取って職員室を出た。
これで巡に会いに行ける
今の俺にはそれしか考えられなかった。
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