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文化祭Ⅶ
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店頭前に10個程のパックが並ぶ。
開会式が行われてから約5分程、店には既に短い行列を作っていた。
たこ焼きがここだけって言うなら話は別だが、他にも先輩達に2件程作ってたのを確認した。
焼いてる事に必死、は昨日で終わり。慣れて余所見ができる。
並ぶ列の中から微かに聞こえた「ここの、この校内で一番美味しいらしいよ!」の言葉。
自然と皆の口元が緩んだ。
油を引く、生地を流し込む、具をまぶす。
回すタイミングを確認する。
真ん丸に型付くたこ焼き。
パックにいれて、甘辛ソースを掛けて、マヨネーズに鰹節、更にネギを添えて完成。
売り子が渡すたびに笑顔が増える。
作る速度も無意識に早くなる。
プレートまで本気を出したみたいに熱くなる。
一体感が生まれた。
巡も顔には出てないけど、作る手のリズムが楽しそうに見えた。
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