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無力が故に闇に誘われⅣ
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「柊季が珍しい!」
「るっせ」
したくてしたんじゃねぇ…と尻窄みした。
朝のHR終わりの話し。
巡はしっかり登校していた。
あの頃と全く変わらずにヘッドホン。
後夜祭出れなかった。
余韻なんて残す暇もなかった。
約束、したのに…破られた。
考える度にあからさまに凹んでいき。
渚には心配され、保健室に連れていかれそうになった。
断ったのは、嫌われてたとしても、少しでも一緒の空間にいたかったからで。
我儘に過ぎなかった。
「柊季…ちゃんと寝たか?」
「寝た」
「らしくねぇ。とことんらしくねぇ」
「本当、らしくねぇよな…」
休み時間の度に凪や友達にらしくねぇと言われ続けた。
言われ過ぎて何がらしくないのかわからなくなった。混乱ってやつだな。
普段ならこんな事ありえないのに。
人一人なのに影響を与えるのはその何倍も大きい。
一人が与えた影響が大きければ大きい程、悔しさや悲しさは倍増する。
改めて考えさせられた。
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