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無力が故に闇に誘われⅦ
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凪はオロオロしながら俺と巡を交互に見る。
戸惑っているのはこの部屋にいる全員だった。
凪がパクパクと魚みたいに口を動かしている。
掠れる声が耳に届く。
耳を澄ます。
聞こえて来るのは殆どがスースーと言う風の音。
熱じゃなくてもイライラするわ!
「ハッキリ言えよ」
はぁーと息を吐いて、額を抑えながら横向きから仰向けになる。
直接的に射し込む電気に目を細めた。
頭痛ぇ…
凪は黙ってしまった。
巡は扉前から一歩も動かず立ち尽くしている。
無駄に時間だけが流れていく。
何で?の答えはまだ誰も口にしない。
口にしてくれない。
知りたいのは
聞きたいのは
巡が今ここにいる理由だけ--。
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