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望む答えはただ一つⅥ
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まただ。
俺はどうやって家に帰ってきたのだろうか。
そして、どうやって今に至っているのだろうか。
右手にシャーペン、左手には携帯を握り締め両手と睨めっこを繰り返す。
右手下に敷かれたいらなくなった紙の裏には、巡の名前と今日までの出来事を箇条書きして、記号と一緒に線や丸で繋がれていた。
一つの図が出来ている。
状況が把握できない。
とにかくシャーペンを置いて、携帯も置く。両手で紙を掴んで目を通す。
やっぱり思っていた事と何ら変わりない。
からかってるか馬鹿にされてる。
でも、、
何度も見せた怯えた顔をする巡にあの言葉は酷過ぎた。傷付けた。
それだけは俺の胸をきつく締め付け、針が何本も刺すように痛んだ。
謝ろう。
あの時言いかけた事をちゃんと聞こう。
巡に、巡が知らない事を教えてあげよう。
こんな俺でもできる事はあると思うから。
何度も揺らぎ掛けた気持ちに蹴りを付けよう。俺は決めた。
もう傷付けない、離れない。
嫌われたら、破棄されたらそれはそこまででお終いとして、叶うならちゃんと向き合おう。そして、友達以上になる!
と。
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