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カラオケⅣ
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巡は一期から現在までのオープニングとエンディングを次々と入れていったが、途中で電話がなり終了五分前の連絡が入った。
巡はビクッとして出る気配がなかったから、歌うのをやめて受話器を取った。その間、何を思ったのか巡は繋いだ。
話し終わっても入らず聴き入った。
だって、巡、また全然違う歌声で歌うから。
ちゃんと曲調に合わせてビブラートとかこぶしとか利かし方が他の人と違うし、素人が偉そうに言う事じゃないかもしれないけど、ちゃんと歌を理解してる。メロディまでと言うか。
チラッと振り向いた巡は歌うのを辞めてしまった。
くそっ、聴いてたかったのに!
残りは俺が歌い切る。巡は俯いていた。暗めのオレンジ証明でハッキリとは見えないが、赤面してるのは何と無くわかった。
…可愛い奴
「時間だって、出るか」
「お、ぅ!」
軽く片付けて、部屋を出た。またキョロキョロ辺りを見回し、フロントでは少し離れて立つ。会計してるとスッと横から手が伸びてきて、千円を置いた。俺が払うって言っても聞かなかったからそこは黙って割り勘にした。
「…後でお釣り適当に頂戴」
「後で計算する……あー、もうすぐ昼か」
「……お腹空いた」
「早ぇけど飯にするか!」
ファミレスを提案する。返答は曖昧。何かあるのか聞いてみれば弁当の存在。
うん、律儀そうだもんな。あの母親は作りそうだ。それに平日、学校行くと思うよな。うん、俺昼飯どうしようか…。俺が払うとかイキってみたり、ファミレス提案しときながら何だけど
オレカネナイワ……。
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