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お泊まりⅠ
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楽しくて
つい時間を忘れて
気付けば23時を回ろうとしていた。
凪は終電を気にしてそそくさと帰って行った。俺は歩いて帰れるから焦らなくても良かったけど、長居するのは良くないと思って帰る事にした。
荷物をまとめて、お酒を飲んで酔い潰れてしまっていた巡の両親と兄貴に御礼して玄関に向かう。
「柊季…?」
「今日はありがとな」
「…うん……あ、ね」
「ん?」
「…………した、暇…ったら」
ごにょごにょ言っているけど聞こえない。俺もどうしていいのやらで立ち尽くすしか出来ない。その間にも時間は刻一刻と進んでいる。
……
…………
………………
「めぐるぅ〜!」
「ど、したの!?」
「…帰してやれ、危ぇぞ?」
「……」
俺、男です。多少なら逃げ切れます。勝てます。
馬鹿にされている気もするが、あえて口出ししない。巡は何か考え込んでるが、俺を解放しようとはしない。そろそろ帰りたい。
「……泊まって!」
「え」
「ほら!遅いし、、もうちょっと…話したい…し……あ、、嫌なら、帰ってぃ……」
尻窄んでいくその言葉に甘えを感じたのはきっと俺だけじゃない。
いきなりの誘いに呆然と立ち尽くす。耳を疑いたくなるレベルで頭が働かない。それでも捻り出すように、脳をぎゅうっと掴んで無理矢理に働かせる。
さ、そい…おとまり…お泊まり……オトマリ……話したい…
「はい!お世話になりますっ!」
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