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好きの意味Ⅱ
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「普通に格好いい…憧れ……なのかな?」
ボソボソ聞こえた声に、目は開けず耳だけ傾ける。
がっつりは眠っていなかったらしい。何か頬に触れた感触に目が覚めるも、ぼやーっとまだ覚醒しきってない頭にやたら単語が詰め込まれてくるから、耳に全神経集中させたらこれだ。
何ですか?憧れって。
目を開けてないから確実とは言えないが、何となく視線は感じるわけだし、その言葉は俺に向けられている物だと思う。
何考えて、何言うのか全くわからないが、この時点では完璧に頭冴えた。
「俺……柊季の事は好きだよ。でも、それは他にどんな意味がある?…兄ちゃん何であんな風に聞いたんだ?」
「……」
「…好き……今まで出会った人達の中で一番好き……」
もう話してもいいだろうか?
目を開けてもいいだろうか?
何で寝てる(狸寝入りだけど)奴に好き好き言ってんだよ!しかも、ちゃっかり俺にだし。勘違いしても可笑しくないくらい言われたら…狂いそう…。
うん、話していいよね。寝言とか思わないよな?普通に…。
「……俺も巡が好きだよ」
「!?!?」
「巡の感情が友達か好きな人かわかんねぇけど、俺も好きだよ」
他になんて言ってたからちょっと手助け感覚で二つの単語を混ぜるも俺の感情は後者。でも、あえて伝えない。一度閉じ込めた想いだし、もしこれが友達って言われても、伝えなかった事によってどっちにだって転べる便利で最低な言い方だ。
巡は寝ていると思っていたのか、俺が目を開けた時には空いた口が塞がらない状態で、顔も耳も真っ赤だった。
そんな顔にそっと手を添えて、促すように再度聞き返す。
「巡は?……どっちの感情?」
「、おっ、れは…………、、」
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