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大胆告白
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ぎゅっと後ろから抱き締めたらめちゃくちゃ温かかった。
熱でもあんのかって心配したくなる程高い体温に温められてる俺も俺だけど、抵抗なく許してる巡は受け入れられてる気分にさせる。無垢な所が一々腹立たしいけど、そんなとこも嫌いになれない。
長い時間抱き締めてる気がする。
「そろそろ離れてくれない?」
「悪りぃ……うん、俺帰るわ」
「え?」
「巡が自分の気持ち見つけるまで会うのやめるわ。電話とメールだけは返信してやる」
離れたら冷静になった。これ以上今は関わるべきじゃない気がした。
教えたい事はそれなりに伝えたし、後は自力で考えて欲しい。
俺はその決断がどうれあれ、それに従うべきなんだと、それが使命だと思えばいい。
帰る支度をして、階段に差し掛かった時、巡に呼び止められた。
「そんなのやだ!昨日から一体何なんだよ!話さないくせに一方的に決めやがって」
そして叫ばれた。
聞かれてそうだな、なんて呑気な事は考える暇もないくらい巡の言葉は胸に痛い程刺さった。俯くしかなくなって、情けないと思ってたら、どさっと音がして、巡がしゃがみ込んでた。
心配で駆け寄って声を掛ける。どうして良い物かわからなくてとりあえず背中を摩ってやる。
泣かれてしまった……
おどおどしながらも声を掛ける。
「巡…?」
「ぐすっ…………独りは、嫌い…」
「うん」
「柊季……ずっ、いないと、、不安なる……し、ぐずっ、傍…いてくれると、ドキドキ…っく、する」
え?
告白?
嗚咽交じりの必死の訴えは告白としかとれない内容で、これを正直に受け取って自惚れてもいい物かもわからず何故か頷いて抱き締めて、巡の様子を伺った。
更に涙は増えていく
めちゃくちゃ泣かれてる……
離れるべきか
でも、今は優しく寄り添ってやるべき
でも、めちゃくちゃ泣かれてるし
でも、慰めてやらないと
でも、俺なんかが慰めても逆効果な気が
でも、でも、とおずおずとしながらも自問自答していると不意打ちの
「……大好きなんだよ」
「⁉」
俺、どうしていいかわかんねぇじゃん
聞いていいのかどうかもわからない。その大好きは好きな人に対して発したのか?なんて、気軽に聞ける言葉じゃない。
増して、昨日まで…さっきまで友達としてみたいな雰囲気出してたし!
急に気付ける感情でもない気がする。
俺も矛盾してきてる。
軽くパニック起こしてる頭に整理なんて出来っこなさそうだけど、深呼吸する。
深呼吸すれば何とかなると思ってる。
でも、何とかならない事もあるんだな。
そんなドギマギしてる俺に気付いてか、巡は今まで見せた事のない超絶笑顔で
「大丈夫。俺はわかったから。これがきっとみんなの言う恋なんだって」
と自信ありげに言った。
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