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初デートⅤ
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ま、いっか。
見た目や可愛いさだけで選んだわけじゃないし。
「それに寒いしな!」
「寒いからって男同士でもこんな事はしないだろ」
「俺等は男同士でも“カップル”だから別にしても問題ねぇよ」
「問題大有りだばーか」
ボソッと言ってるつもりだろうけど、聞こえてきて笑えないわけないからぷっと吹き出した。そんな俺に笑うな!って言いながらも一緒になって笑って、凄い青春してるなぁって思ったし、相手が巡ってのが凄い幸せ。
巡もそう思ってくれてたら嬉しいな…。
時計塔をみると14時前を差していた。聞き入ってたし、出たのも遅かったし、話したりもしてたから当然だ。
何か少しでもお腹に入れようと遅めのお昼ご飯について考える。そう思うと不思議な物で勝手にお腹がきゅるると鳴った。恥ずかしくて空いた手でお腹を抑える。巡は聞き逃さなかったのかふふっと笑った。
が、巡も釣られたのかきゅるるとお腹を鳴らした。
二人して笑うしかなくて、どちらからともなく軽く食べようかとなった。
イブに続きクリスマスだし、きっと豪華になるだろうと夜の事も考えて、軽めのフライドポテトやチキンナゲットにしようかと話し合いで決まり、歩いてた近くのハンバーガー屋さんに入った。
クリスマスとあって、ハンバーガー屋さんはそれなりに人気を博していた。
注文して、さも当然のように割り勘して空いてた席に座る。
お金を払う、席に座る、運ぶの動作以外ずっと手を繋いでたのはここだけの秘密。
多分気付いてた奴はいただろうけど、今日だけは気にしない。多分巡も同じだと思う。
「柊季……あっ、、…あーん、//」
「っ!あーん//」
真っ赤な顔してあーんしてくれる巡に、食べに行く俺。
めちゃくちゃ恥ずかしい!
普段の巡なら絶対してくれないだろうから貴重な経験だし、嬉しいけど、たまらなく恥ずかしい!
俺も負けじとポテトをあーんと口元まで持っていく。
巡はもじもじしたあと口を開いてポテトを食べようとする。俺は意地悪してそれをヒョイっと避けて距離を取る。
ぷくっと頬を膨らませた巡はそのポテトを何度も追いかける。そろそろやばいなと思ったところで唇にぷにゅっとポテトを当ててやる。むすっとしたままだった巡はぽけっとして、そろっと口の中に受け入れた。
「酷いぞ!俺で遊ぶなんて!」
「めちゃくちゃ可愛かったデス…」
「うっさい!…顔熱い…」
「俺も熱い…くふっ、ははっ」
「笑い事じゃねぇし…ふふっ」
結局その後も同じ事繰り返しながら膨れては笑っていた。
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