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肝心な所で俺は俺
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はあ……肝心な所で、やっぱ俺は俺なんだな。
男が帰ってきてから聞くのは今更感が半端ない。
かといって、じゃあどうやって名前を知るのか。
そうか!寮の扉を見ればいいのか!
多分部屋の表札には、住人の名前が載っているはずだ!
これであの憧れのやり取りができる!!
俺は立ち上がってリビングから寮の扉まで来る。
今来ている服にはフードが付いているので、頭に深く被ると扉を開けた。
なんでフードを被るかって?
そりゃ、明日来る予定の俺が寮から出てきたら変だろう?
というのは表向きの意味。
嫌われる体質の俺にとって、周りの目は多少怖かったりする。
だから外出するときの俺の恰好はいつもフードが付いているパーカーを着ている。
この服にもフードが付いているのでもちろん被る。
扉を開けるとそこには丁度同室の男が立っていた。
マジか、時間的には帰ってきてもいい時間だが、帰って来るならもっと後でもよかったんじゃないか?
いや、俺がもっと早く表札を見ることを思いついていればよかったんだが。
男は俺がいきなり部屋から出てきたことに驚いているようだ。
まさかバッタリ会うとは思っていなかったんだろうな。
お互いしばらく驚きに固まったままだった。
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