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…… 理事長サイド
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「……」
彼はずっと私の姿など視界に入らないと言うように視線が合わない。
いや、彼が合わせていないと言った方が正しいか。
ふん、面白い生徒だ。
「まあ、いい。
カバンを持って来ていると言うことは先に寮に行ったのか。
だが、君は明日から授業だ。
今日は寮でゆっくりと過ごすんだな」
私が何を言っても何も返してこない。
まるでお前と口を利く気はないと言われているようだ。
だが、彼からは高貴な方が持っているようなカリスマ性を感じる。
彼は只者ではないと感じさせるほどだ。
「これがこの学園で使えるカードだ。
部屋の開け閉め、食堂の支払い、購買での買い物。
色々な用途で使える、失くすなよ」
ここで初めて反応が返ってきた。
頷くだけの反応だったが、彼がやっと自分に反応したと思うと嬉しさがこみあげてくる。
「それから、この学園は広いからな。
生徒一人一人に地図を渡してある。
地図も一緒に受け取りなさい」
彼に手渡す時に一瞬彼の綺麗な瞳を覗き見た。
いつまでも見ていたい。
それに彼の手もとても綺麗だった。
滑らかな手、人形のように白い。
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