アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
冬休み明け
-
会長の風邪は2日後に漸く治った。
ちなみに僕は会長のお見舞いに行った次の日、見事に風邪をひいた。
それから一週間後の今日は登校日。
途中で日月くんと会って、一緒に登校してる。
「よう、時雨、おはよう」
「あ、秀太郎、おはよ」
後ろから肩を叩かれて振り向くと、秀太郎が朝に相応しい爽やかな笑顔で立っていた。
「あれ、時雨の後ろにいんのって…………お、おいっ、ちょっと来い!」
「えっ?
わ、ちょっと!
ごめんね日月くん、ちょっと待っててっ」
いきなり秀太郎に腕を掴まれて引っ張られた。
地味に力強いし、痛いんだけど。
「なに?」
「く、黒澤といつ知り合ったんだよっ」
「いつって……同じ補佐だし、随分前からだけど?」
「補佐っ……そ、そっか……」
俯いて、視線をさ迷わせた。
なんか気持ち悪いwww
「日月くんがどうしたの?」
「え?
あ……いや…………」
秀太郎らしくないうじうじした態度に、若干めんどくさくなってきた。
「その、さ……黒澤にオレのこと紹介、とか、してくんね?」
「………………なるほどね」
納得w
なるほどなるほどw
「つまり、秀太郎は日月くんが好きってこと?w」
「お、おまっ、もっと自重しろよ!」
「自重ってwww」
頭まで真っ赤にした秀太郎は、照れ隠しなのかなんなのか、ウロウロし始めた。
爆笑www
「っていうか、日月くん待たせてんだから、早く行こうよ。
ついでに紹介してあげるし」
「マジっ?!」
「まじ」
ここはいっちょ、恋のキューピッドにでもなってあげようじゃないの☆
「お待たせ、ごめんね」
「あ、ううん。
大丈夫だよっ」
「健気っ……///」
後ろでなんか聞こえたw
僕は秀太郎を日月くんの前に置いて、紹介してあげた。
「コレ、友達の月美秀太郎っていうの」
「あ、黒澤日月です、よろしくお願いします」
「よ、よろしく////」
顔赤いよwww
「物知りだし器用だから結構頼りになると思うよ」
「そうなんですか、僕、あんまり頭も良くないので……」
「いやいや、オレだって知識偏ってるし、時雨が言う程じゃないんだけどな。
あ、日月って呼んでいいか?」
「あ、はい」
「それと、敬語はやめよう。
同学年だしな。
オレのことも名前で呼んで?」
秀太郎がそう言うと、日月くんの顔が輝いた。
何この子、可愛い。
「秀太郎さん……?」
「っ!////」
あ、上目遣いだw
秀太郎鼻抑えてるしwww
「秀太郎でいいよ。
っていうか、そう呼んでくれた方が嬉しいし」
「しゅ、秀太郎?」
「っ、ヤバっ」
あ、とうとう鼻血吹き出したwww
日月くんが慌ててティッシュ取り出してる。
「よかっwたねwww一歩前進wじゃんw」
「……なんでお前笑ってんの?」
「え?www
別にw笑ってwwwないよwww」
「………………」
あ、何その目w
そんな目しても、鼻にティッシュ詰めてるから面白いだけなのにwww
あー……微笑ましいねw
と、清々しい気分で、3人で登校していると、後ろから肩を掴まれた。
「いって……なに?」
「時雨!
おれが挨拶してるんだからちゃんと返せよ!」
「あー、ごめん。
おはよう」
「おはよう!」
振り返った先にはモジャ男が居た。
煩わしさは冬休み明けても健在みたい。
「なぁ、正月はどこ行ったんだ?
おれはロサンゼルスだぞ!」
「へぇ」
どうでもいいし、勝手に話すなし。
掴まれてる腕が痛いし。
「それでな、別荘で」
だるいだるいだるいだるい。
ちょっと、いい加減手ぇ離してくれないかな。
はぁーあ、冬休み明け早々これじゃあ、今年もそんなにいい年になるとは思えないかな。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
71 / 198