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爆弾発言
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『俺さ、安曇野学園行くから』
「………………え?」
『そん時はまたよろしくな』
「ちょ、え、来るんですか……?」
『なんだ、都合が悪いのか?』
「いや、全然そういう訳じゃないんですけど……えっと……今ちょっと大変なことになってるというか……」
『知ってるさ。
だから俺が呼ばれたんだ』
「あ、先生元ヤンですもんね」
『馬っ鹿!
あんまそう言う事言うなよ!』
「先生、煩いっ、電話なんですよ?」
電話の向こうで先生の笑い声が聞こえてきた。
随分ご機嫌だなぁ……
『じゃ、そう言う事だ。
あと、電話番号登録しといてくれ』
「了解です」
『あ、このこと時都には言うなよ?
内緒にして、後で死ぬほど驚かせてやるから』
「ははっ、相変わらず兄さんのこと好きなんですか?」
『まだ愛してるぜ。
時雨も俺のことお兄ちゃんって呼ぶ時が来るぞ?
試しに呼んでみろよ』
「えー? あはは、お兄ちゃん?」
『あ、意外とサラリと言うもんだな』
「時雨っ、呼んだ?!」
「兄さんじゃない。
地獄耳め」
『時都居んのか?』
「今来ました」
「俺にも、俺にもお兄ちゃんって呼んでっ?」
「はい」
「ん? だれ?」
僕は兄さんに、通話のままスマホを渡した。
兄さんはそのまま耳にスマホを当てた。
「た、多胡っ?
な、なんで時雨と……!」
wwwwww
「は?! なっ、誰がっ!
う、煩い、変態っ、野垂れ死ね!」
「あ、ちょっと、それ僕のスマホ」
「あ、ごめんね?
にしても、あのゲス野郎……」
兄さんは悪態をつきながら僕にスマホを返してきた。
おかえりw
「じゃあ仕事戻るね?
何かあったらクソ野郎よりオレのこと頼ってね?
約束だよ?」
「はいはい、わかったから。
仕事残ってるんでしょ?
頑張って」
「時雨に応援されたっ!」
あー、もう、疲れる。
そう言えば静かだな、と思って振り返ると、モジャ男は机に突っ伏して寝ていた。
秀太郎は「ホスト教師が……王道が……萌が……」とかブツブツ言って、ショック受けてるwww
僕は兄さんを追い出すと、席に戻った。
「秀太郎?
おーいw、大丈夫?www」
秀太郎の顔の前で手を叩くと、大げさなくらい肩をビクつかせて我に返った。
何これ、面白いwww
「さっきの電話……」
「うん?
あぁ……前の学校の担任だよ。
仲良くてさ、何度か電話したり、相談にのってもらったりしてるんだ」
「え……お前、悩みとかあんのか……?」
「そこ?w
秀太郎って結構酷いんだねw」
「じゃああんの?
オレも相談乗るけど」
「えっとねー……コレかなw」
僕はモジャ男を指さした。
すると、秀太郎はあからさまに嫌そうな顔をした。
「悪い、オレにはどうもできねぇ」
「いーよ、別に。
それより日月くんのこと気にかけてあげて?
真面目な話、正月早々、あったから」
「それ、ほんとか?!」
「嘘ついてどうすんの」
秀太郎の慌てぶりにクスクスと笑う。
いいなぁ、なんて、思ったりして……
「…………好きならちゃんと守りなよ……」
「ん? 何か言ったか?」
「言ったよ。
日月くんのこと傷つけたら秀太郎の腹に風穴開くと思ってね、って」
「怖ぇわ!」
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