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ハルルン
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なぁんかなぁ。
幸せオーラを撒き散らすふたりに、胸焼けがしそう。
オレは桜井遊斗。
生徒会で会計やってるんだけどねー、これがまた面倒な役職でさぁ。
別にオレだって会計なんかやりたくてやってるワケじゃないしー。
ランキングで選ばれて、仕事しなきゃ言われるって、オレに拒否権はー?とか思うじゃん!
で、サボって適当に可愛い子見つけてヤったりとかしてるんだけどー、尋はさぁ、オレに
「寂しいなら一緒に居てやるぞ」
とか言ってきて!
初めてのタイプだよー。
だから気になっちゃってさ、付け回してる自覚はあったけどー、いつかこの細っこいのとヤれんのかなー、とか思ってさ。
でも、たぶん無理。
ああ見えてガード硬いもん。
喧嘩も強いらしいしね。
なんだっけ、制裁されかけたけど返り討ちにしたらしいよねー。
オレ的には、華奢でオレより弱いヒトの方がいいんだよー。
しーくんとか、黒ちゃんこと、黒澤日月もいいよね。
けど、黒ちゃんはアレだ、ツッキーと付き合い出したんだっけ。
で、しーくんもたぶんルイルイと付き合っちゃったでしょー?
だって、幸せオーラ撒き散らしてんだもん。
オレ、恋人居るヤツは手ぇ出さないの。
だって後々メンドーだし。
そう考えると、相手が特定されるし、なかなか見つけられな…………あ。
「どうして会長と……あぁっ、また見つめ合って……あ、あんな表情、見たことない……あぁぁぁ……」
ハルルン、フリーじゃん?
しかも傷心だしー?
これ、つけ込めばイケんじゃないかな?!
「ぅ、羨ましい……!
ま、また微笑み合って……私は空気じゃありません……!」
ブツブツブツブツ呟いて、眼鏡の奥で目を見開いてる。
このまま見続けるのも面白いと思うけど、オレももう何週間もヤってないし。
ねー。
「ハルルン、この書類一緒に出しに行こーよー」
「なんですか、そのくらいひとりで……ちょっと、引っ張らないで下さい!
待っ……!」
待ちませーん。
無理矢理ハルルンを外に連れ出して、引っ張って空き教室に入る。
「遊斗っ、どういうことですか?」
明らかに不機嫌なハルルンを壁に押し付けて、その横に手をつく。
まぁ、壁ドンってヤツねー。
ついでだからアゴクイもしちゃう。
「ゆ、遊斗、ふざけるのはいい加減に」
「ふざけてないよ」
だいぶ真面目な声色でそう言えば、ハルルンは怪訝そうにオレを見てきた。
「ね、春」
ちゃんと名前を呼んであげると、ハルルンの肩が跳ねた。
危機感を持ったらしく、抵抗してきたけど、ハルルンの両手を頭上で纏めあげる。
「遊斗、いくらなんでも」
「失恋、しちゃったんでしょ?」
「っ!!
あ、貴方!
人がこんなにも傷ついているのに……!」
「オレにしなよ」
耳元でそう囁くと、ハルルンの身体が微かに震えて、甘い吐息が漏れた。
あ、コレ、思ってたよりクセになりそ……
「耳、弱いんだ?」
「っ……!!///」
顔を覗き込めば、涙目のハルルンと目が合った。
ドクン……
…………………………へ?
あれ、変だ。
ハルルンだよ?
毒舌ばっかのハルルンだよ?
オカシイオカシイ、ハルルンに心臓が跳ねるなんてオカシイ。
「いい加減になさい!!」
「あ゙ァぁあ!!!?」
ちょ、チ○コはダメでしょ!!泣
キン!って絶対ダメでしょ!!!泣
蹴り上げるとかぜっっったいダメでしょ!!?泣
あぁ、でも……
ハマりそう……
あっ、蹴られのじゃないよ?!
オレ、Mではないからね?!
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