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電話
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ご飯を食べ終わってお風呂も入った。
それでふたりでのんびり、ソファに座ってバラエティ番組を見ながらのほほん、としてた。
のに。
唐突にかかってきた電話が僕らの雰囲気をぶち壊してきた。
ほんとになんなの?
不満を顕に電話に出てみる。
「はい」
『あ、しーくん?』
「………………」
『もしもーし、オレだよー。
桜井遊斗だよー』
「………………なんで僕の電話番号知ってんの……?」
『勝手に見ちゃった☆』
見ちゃった?
はぁ?
「なんなの?」
『明日空いてるー?』
「や、僕の話聞いて?
あのさ、常識って知ってる?
あと空気読んで」
『明日ねー、春と遊園地行くんだー』
話通じない……
うわ、最悪、切ろっかな……
『でさー、しーくん達も一緒に行かない?』
「…………え?」
『ほらー、皆で行ったほうが楽しいしー。
黒ちゃんも如月ちゃんも誘ったよー?』
「わかった、ちょっと待ってて」
一回電話を耳から離して、会長に桜井くんとの話の内容を伝えた。
「どうかな?」
「オレは、構わないが」
「そう?
じゃあ行こっか」
会長に微笑んだ後、再度電話を耳に当てた。
「会長は大丈夫だって」
『おっけーおっけー、じゃあー、集合時間は九時でー、場所はねぇ……』
相槌を打ちながら大事なことをメモしていく。
『じゃあまた明日ー』
「うん、じゃあね」
電話を切って、メモ用紙を眺める。
人数は多くても、これは初めての会長とのデート……!
「楽しみだね、会長」
「あぁ、何年ぶりかな……」
「僕も何年か行ってないや」
虹と一緒に行ったきりかぁ……
虹ってば、高所恐怖症だからジェットコースターとか観覧車とか乗りたがらないからつまんなかったなぁ←
「そういえば、お前左利きなんだな」
「あれ、今更だねw」
「普段はキーボードを叩いてるところしか見ないからな」
「ん、そうだね、あんまりペン持たないかも」
手を、ペンを持つようなカタチにして手首を捻る。
左利きっていってもそんなにいいことはないけど。
ふいに会長と目が合って、特に意味がある訳でもないけど、互いに微笑んだ。
やっぱ、会長の笑顔、綺麗だなぁ。
ずっと、隣で見てられるかな……
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