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癒されたい
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いろんな人に揉みくちゃにされながら
どう対応していいのかわからず
とりあえず当たり障りなく
笑顔を振り撒く。
公私共々
演じている期間が長い分
自分自身、
どんな人間なのかがわからなくなる。
尾野っち…どうしたらいいんだよ。
いつもなら対応してくれる
マネージャーの尾野っちに
心の中で醜態をつきながら
事務所発行のプロフィールを思い出す。
『周防恭介、17才、身長187センチ』
…………あれ?
俺いつの間に2センチも成長したんだ?
『趣味、将棋・釣り・音楽鑑賞(演歌)』
…………あれあれ???
これって
ご近所のお爺ちゃんのプロフィールじゃね?
将棋?
崩すヤツしかやったことないけど!?
釣り竿なんて持ってねぇし!
いや持ってるけど人間用だし!
つか演歌って何だよ!
やっぱお爺ちゃんだよね!?
俺のじゃないよね!?
いったい事務所は
俺をどの方向に持っていこうとしてるんだ………。
はぁ、癒されたい……。
俺の憩いの場所は
もう学校にもなさそうだな。
…………ま、
今回も仕事のようなもんだし、
別に期待なんかしちゃいねーけど。
握手や撮影を求められ、
なんとか対応しながら
自分のクラスの列へと向かうと
「遅かったな、恭介」
あった!
俺のオアシス!!
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