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伝わらない想い(※)【side/椎名 春馬】
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僕を守るために
ボロボロになった周防先輩の体に跨がり
貪婪な性欲を
ありったけぶちまけた。
周防先輩にしてもらったキスを
頭の中で思い出しながら
唇でトレースする。
「…………ん、んん」
欲情に駆り立てられて
こんなことをする自分が
信じられなかったけれど
性欲の赴くままに
先輩を求めているこの時間が
いつまでも続けばいいのに
そう心から願った。
生まれて初めて
自分でするキスが
こんなに濃厚で扇情的に
しかも男相手だなんて
今朝まで予想もしていなかった。
―――透明な糸を引きながら
どちらかともなく唇を離す
「はぁ、はぁ、はぁ」
「は……はぁ、ん……はぁ」
先輩………
いま、なに考えてるんだろ……
誰にでもこんなことをする
淫乱な奴だと思われてしまっただろうか
この胸の中にある
先輩に対する感情が
少しでも伝わればいいのに、と
情欲を抱いたまま
呼吸を絡めた
周防先輩の
ギラギラとした鋭い眼光が
目の奥を越えて
僕の卑しい心を貫ぬく。
「………ザマァミロとか思ってんの?」
「え?」
「白々しくとぼけんな
………今朝の仕返しだろ?これ」
………………………
は?
えぇ――――――っ!!?
仕返しってなに!?
ぜんっぜん気持ち
伝わってないんですけど!
ミルクレープ(紅茶セット)を注文したら
おしるこ(昆布セット)出てきたみたいな
このすれ違い感はなんなんだ!
愛を込めたつもりが
毒盛ったみたいに
なっちゃってるよ―――っ!!
「ち、違!違います!」
僕は首を激しく横に振って
否定した
「またまたぁ謙遜しちゃってー
大丈夫、大丈夫
ちゃぁんと報復できてるから
お陰さまで
恨み骨髄に徹するってやつ?
あはは、
………………
……………ほんと、
自分の嫉妬深さに
気が狂いそうだよ…………」
はあ?
ふざけんなっ!
僕がどんな思いで
先輩にキスしたと思ってんだよ……っ
「嫉妬?はぁ?
意味わかんないし!
つか、こっちのほうが
あんたと出会う前から
あんたのせいで
人生狂いまくってるっつーの!」
「………俺の………?」
あ………
しまった……
つられて
またやらかしてしまった!
あ~~~~~っ!!
もう!
なんで
上手くいかないんだ!
「そう言えば
屋上でもそんなこと言ってたな」
「……!………あ!」
繋がれた手錠ごと手首を掴まれて
ひっくり返されてしまった
「いっ………た…」
「…………まぁいいや
今はそんなことはどうでもいい」
喉を右手で軽く押し潰され
苦しくなって口を開けると
先輩の舌が
深く入ってきた
「…………んんっ!………」
ぐぐぐっと
奥深く刺されると
真空になった口の中の唾液を
吸い上げられる
「………んっ、んんんんっ!」
息が切れるギリギリで
解放されると
「んっ!はぁはぁ、はぁ……」
「…………言えよ
あんなキス、どこで覚えた」
「それは………」
先輩のキスを真似ただけなんて
………言えない
「せ、先輩には関係ないことです」
「ほんと、お前って
とぼけるの得意だよな」
先輩はいつの間にか
僕のベルトを緩めていて
反り立った僕の分身を
露にした。
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