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僕の逆襲
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先輩はタルトを一口サイズに切ると
僕の口元へ持ってきた
「あ、ありがとうございます!」
フォークを受け取ろうとしたら
タルトが甘い香りと一緒に遠ざかっていく
「……………?」
何事かと
先輩を見ると
「こういう時は
………定番の『あれ』だろ?」
そう言って
再び僕の前にタルトを運んだ
……………『あれ』?
…………………………
………………はっ!
もしかして
恋人同士でやるやつ!?
『あーん』ってやつ!?
「ほら、しゃぶれよ」
「卑猥な言い方しないでくださいっ!」
そこは大人しく『あーん』だろーがっ!
いや、されても困るしっ!
つか、ふざけんな!
こっちは恋愛経験値なんて
ないに等しいんだよ!
なのに
いきなりラスボス召喚ですか!?
息を吹きかけられただけで
死ぬっつのっ!!
「…………どうした
………これが欲しいんだろ………?」
「…………っ!………」
先輩はわざと艶やかな声を出し
囁くように僕を誘った
―――ムカつく………っ
さっきから続く悪行の数々に
僕は我慢の限界だった
もうこうなったら
人が見ていようが関係ない
仕返しをするなら
………今しかない!
―――僕は意を決して
タルトに向かってゆっくりと口を開く
挑発的な先輩の顔を見てから
口には入れずに
そのままタルトを通りすぎて
先輩の指に付いた
真っ白な生クリームを
ペロリと舐めた
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