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誰もいない技術室 (※)【side/―】
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焼きそばが鉄板の上で
ジューッと焼ける音
クレープやバナナチョコの
甘ったるい匂い
四方八方から聞こえるBGM
それぞれの教室の前には
自分達の用意した看板を立てて
廊下を流れていく生徒たちを
何日もかけて装飾した教室へと
呼び込んでいく
この日のために
準備を進めてきた生徒たちは
客となり店員となり
心から
今日という日を楽しんでいた
学校中が賑やかに盛り上る最中
2人組の女子生徒が静けさを求めて
校舎の一番奥まで来ていた
「ここだったら落ち着けるんじゃない?」
一人が技術室の前で立ち止まった
「あ、鍵壊れてるよ?」
「ホントだ……誰かいるのかな」
カラカラと静かにドアを開ける
「お邪魔しまぁす……」
そろそろと足を慎重に進めながら
薄暗い室内に入ると
カンッと何かが足に当たり
床を滑って壁にぶつかった
「きゃあっ!なになに!?」
「わかんない!………ペンチ?」
遠くで転がった物体を
入り口から目を細めて確認すると
自転車のワイヤー型のカギを
切断するときに用いるような
大きな工具だった
………誰かが使ったのだろうか
「ねぇ!誰かいるの!?」
女子の声が技術室に響く
暫く返事を待ったが
いつまでたっても静寂のままだ
「誰もいないみたいだよ?」
「………そこで何をしているのかな?」
「き、きゃ――――――っ!!」
突然、後ろから声をかけられた2人は
抱き合いしゃがみこんだ
振り返ると
生徒会長の坂崎が
微笑みながら立っていた
「さ、坂崎先輩!
………もーぉ、脅かさないでくださいよ!」
「君たちがここへ入るのを見かけたから…
技術室は文化祭の間は
立ち入り禁止なんだけどな」
「すみません……鍵が開いてたので」
坂崎は偶然立ち寄った訳ではなく
例の二人を捜すために
技術室まで来ていた
「いるのは君たちだけ?」
「はい」
「そっか………女の子が二人して
こんなところにいたら危ないよ?
さっ、行こう」
二人は顔を見合わせると
大人しく坂崎の指示に従った
行動は立派だが、
どことなく独りよがりで
残念な感じが漂う坂崎の後ろで
「恭介先輩だったら
技術室に連れ込んじゃうのに」
「そのシチュいい!
二人で襲ってみたいよね」
「代わり番こにキスされちゃったり?」
「やーん!ぎゅっとされて犯されたぁい!」
そんな会話が自分の後ろで
繰り広げられているとも知らず
「……まったく、誰が壊したんだろうね
用務員さんに直してもらわないと……」
ぶつぶつと文句をいいながら
坂崎は二人を先導し
一寸の間の冒険を楽しんだ2人を連れて
技術室から去って行った
――――――――――――
――――――――
作業台の影に隠れ
床の上で重なり合い
互いの精液にまみれながら
自分達の肉を繋げ腰を揺らす
―――恭介と椎名を残して
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