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違和感の正体
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「俺はエロ魔神だから?
誰かがそばにいたら
男とか女とか関係なくヤりたくなるし?」
「……………………」
「お前のことは嫌いだけど
体の相性はよかったからさー
ヤりすぎて廃人になったら困るし?」
「……………………」
言いたいことは
山ほどあったけれど
何となく………もう少しで
答えが見えてきそうな気がして
僕は先輩が綻びを見せるまで
黙って話を聞くことにした
「迷惑なんだよ
好きでもない奴と
こんなのに繋がれてたら
誰だって嫌だろ?」
「……………………」
「そうだ!
お前だって俺のせいとか何とか
言ってたじゃねーか!」
「………………………」
「な?一緒にいたって
百害あって一理なしだっつの」
―――――そうか
そういうことか…………
僕が答えにたどり着くのと
同じタイミングで
先輩は頭をかきむしった
「あ――――っ!マジでうぜぇ!!
さっきから何なんだよ!いったい!
俺は!
お前が嫌いだって言ってんだろ!?」
僕は試しに
先輩の顔をまた覗こうと
後ろから近づくと
先輩はサッと
背を僕に向けた
…………やっぱりね
僕は呆れたようにため息をつくと
後ろ向きの先輩に言った
「言い直してください」
「……………は?」
「今言ったことを始めから」
「はぁ?意味わかんね」
「僕の目を見て
…………ちゃんと言ってください」
「…………っ!」
信じたい何かを否定し続けて
真実をうやむやにするように
言い訳にしか聞こえない言葉を
次から次へと口にする先輩は
どの台詞の時も
一度も
僕の目を見て言わなかった
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