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尾野 帝の日常(君を・探る)
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恭介にかけ直すと
『何だよっ』
と文句を言いながら
今度はコール鳴る間もなく出てくれた
俺の着信を
画面見ながら待っててくれた証拠
そーいう優しいとこも
人気者の秘訣?
「そない怒らんでもええのにー
男も愛嬌が必要な時代やで?」
『だから何?
俺いまスッゲ―――忙しいんだけど』
「そないカリカリせんでも……
帝、かなしい!泣いちゃうっ……ぐすっ」
『切るぞ』
「もー…つまらん奴やな
会話楽しまな、関西人になられへんで」
『なる気さらさらねーよ』
最近のガキは可愛ないなー
「そっちは上手いこといったん?
美緒と仲ようやってる?」
『あ―――………
そのことなんだけどさ、
実はちょー…っと手違いがあって……』
「毛違い?」
『……毛ってなんだ、跳ねが真逆いってんぞ
お前は俺を演歌釣り好きにしたあげく、
ヅラ疑惑まで上乗せするつもりか?
このプロフ詐欺師っ』
プロフ?
あー…あれか
確か
二日酔いのまま出勤して
事務所の社長のプロフィールを
間違えて打ち込んだやつ
「ソノ、ニホンゴ?ワカリマセーン」
『ほーぉ、次は国籍詐欺かよ』
「あはは!で?……なんなん?」
『あー……まぁいいや、会えばわかるから』
つか、そんなことは
どーでもえぇねん
俺が聞きたいのは
真柴和臣の話
「ふーん……あーそういえば
真柴くんに……渡しといてくれた?」
おしっ!
けっこう自然な感じで聞けたんちゃう?
でも
尾野帝、27才は
年甲斐もなく
10も離れた君の名前呼んだだけで
ちょっとドキドキしてしまいました
『渡したよ』
「で?どおやった?」
『どうって……何が』
「誘われたんやろ?映画」
『…………いや、俺は誘われてない
………お、れ、は、な?』
……っはぁあっ!?
「なんでやねんっ!!」
『知らねえよ!
つか、こっちが知りてぇくらいだっつの!
本人に替わってやるから自分で聞けっ』
えっ!
そこにおるの!?
おーまいがー
計算が―――い!
探り入れたのバレるやん!
つかたぶん、もうバレてるし!
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