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逃がさない(※)【side/真柴 和臣】
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尾野さんが懇願する姿を
俺は細い体に股がって見下ろした
「じゃないと………俺……んっ!…」
俺は言葉の続きをキスで遮り
尾野さんのシャツをはだけながら
舌で奥へ奥へと侵食していく
「んっ……っ、は………んっ……」
お互いの熱が口の中で絡み合い
溢れた唾液で溺れそうになりながら
「……苦し……やめ……っ…は……」
白い胸へ手を滑らし
突起物を撫でると
「…………っあぁあっ!!」
悦楽に苦悩しながら
彼はいやらしく首をのけ反らした
はぁはぁ、と
荒々しく息をする彼を見つめる
俺が与える刺激で
快楽に悶える彼の姿に
背中が
ゾクゾクした
「……始めたばかりで、もう弱音ですか」
尾野さんはキッと俺を睨むと
俺のみぞおちに蹴りを入れた
壁際まで吹っ飛んだ俺は
籠手や竹刀が上から降ってくるのを
腕でガードする
「…………あんま……調子乗んなよ………」
体を起こしながら
咳をすると
口の中に鉄の味が広がった
「ヤりたいんやったら他を当たれ」
そう言い放つと尾野さんは
俺のブレザーを脱ぎ捨て
開けたシャツを片手で押さえながら
出口へ向かった
――――あの雨の日、以降
俺の腕の中で
快悦に狂い咲きした貴方が
今夜も違う誰かと
情事に溺れているのか、と
夜空を見上げながら
嫉妬する毎日だった
この数ヶ月……
何度も捕まえようと手を伸ばしても
貴方は言葉巧みに
…………俺から逃げた
―――俺は再び
尾野さんを抱き上げると
机の上に置かれた
雑誌やペットボトルをなぎ払い
キスをしながら
尾野さんの体を乱暴に乗せた
「な、に、……すんねんっ!離……せ…」
ドンドンと俺の胸を叩く両手を掴み
自分の片手に収めると
彼の頭の上に固定する
『ジュッ……』と音をたて唇を離し
狼狽する尾野さんの双眼を
見つめながら
俺は言った
「かき回されているのは
……………あなただけじゃない」
絶対に
逃がしはしない………
――――今日こそは
必ず
貴方を捕まえて見せる
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