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『西園寺 奈津美』からの挑戦状【side/椎名 春馬】
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「すごぉい!肌スベスベ!」
「いやーん!ホントだ!羨ましい!」
僕はクソ母親が用意した
衣装に袖を通し
鏡の回りについている照明に
照されながら
メイクさん数人がかりで
次から次へと
顔に何かを塗りたくられていた
「あの、まだ、ですか?」
「まだまだ!
ベースしか仕上がってないよ?」
え!そうなの!?
もう3種類くらい何か塗ってるのに!
「でも元がメチャクチャいいから
あまり弄らなくても……全然イケる!」
「さすが、西園寺さんの息子さんだねー!」
「はは……………」
母親からの伝言は
僕を奈落の底へと突き落とした
『約束通り、アンタの人生貰うわ
これから私に代わって
恭介と撮影をしなさい
私が納得いく写真を1枚でも
撮ることができたら
許してあげてもいいわよ』
あの『西園寺 奈津美』を
納得させるような写真…………
全然、想像がつかない………
「衣装に合わせてピンク系がいいかな」
「逆に『ツン』を全面的に
出していったほうが
ギャップ感が出ていいんじゃない?」
「うーん、悩むなぁ………」
頭の上で
訳のわからない会話をしている……
「あの、まだ、ですか?」
「しっ!静かに!動かないで!」
「す、すみません…………」
鏡に映った自分の姿を見つめる
―――……………
変態じゃない?僕………
はぁ、やだな…………
こんな格好で先輩に会いたくない……
先輩に嫌われちゃうよ………
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