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グロッキー・パラダイス【side/椎名 春馬】
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「あらやだぁ!メチャクチャかわぁいぃ!」
フラフラの恭先輩が
『マイキー』と僕に紹介した
ピンクのシャツを着た厳ついオカマが
僕に抱きついてきた
「これがあの西園寺 奈津美の息子?
やだぁ!
なんで今まで出てこ
「触んなオカマが!」
…………ぶふぅっ!」
恭先輩は僕をマイキーさんから奪うと
みぞおちに靴底を食らわした
「見んな触んな喋るな息すんな」
「なによっ!人間やめろっていうのね!」
「とっくの昔にやめてんだろーが!
鏡で自分の姿をよく見てから言え!」
「ひーどーいー!」
「お前のツラのほうが
ひでぇ有り様だっつの」
先輩は僕を
ギュウギュウに抱きしめているのも
忘れた様子で
マイキーさんに文句を言い続けた
「せんぱ…………苦し……」
「あぁ、わりぃ」
先輩の腕から解放された僕は
マイキーさんに挨拶をした
「椎名春馬です、
よろしくお願いいたします」
「可愛くて礼儀も正しいなんて……
どっかの誰かさんとは大違いだわ!
あぁ……春ちゃん、
脱がせても………いい?」
先輩は今度はマイキーさんの背中へ
飛び蹴りを食らわした
「………懲りねぇやつだな」
「……………………」
大丈夫かな、恭先輩………
いつも以上に
気が立ってるような……
もしかして
もしかしなくても
僕のこの格好のせい………
「先輩…………?」
心配になって先輩の顔を覗くと
「……………、………ぐはぁっ!!」
先輩は顔を片手で覆って
エア吐血した
「せ、先輩!?大丈夫ですか!?」
「だ、ダメだ…………無理だ………」
……………………
壁の方までぶっ飛んで
どことなく嬉しそうに
ピクピクとしているマイキーさん
僕の姿に身悶えながら
エア吐血し
床にぶっ倒れた恭先輩
メイド服のような
ワンピースの女装で
完全に変態の僕
誰一人まともな人間がいない中
僕は
何処からともなく吹き付ける
冷たい風に煽られ
スカートと、うさぎの耳を
ヒラヒラなびかせながら
母親からの課題をクリアできるのか
とても不安になっていた
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