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尾野 帝の日常(君と・ずっと)
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「20個、ですか?」
何事にもあまり動じない真柴くんが
珍しく目を丸くして驚いた
ちょっと
多すぎか?
「や、やっぱ10個でええ……
言ったら、信じたるわ」
真柴くんは口元を手で隠し
もう片方の手を腰に当てて
うつ向いた
なんや………10個も多いんか?
「は」
………は?
「恥ずかしいです…………」
真柴くんは
今まで見たことないような
真っ赤な顔をしながら
目を閉じた
―――か、か、可愛い…………
俺の胸が
一気にキュウキュウになった
「あ、赤くなんなやボケがっ!
こっちまで恥ずかしくなってくるやんか!」
「す、すみません………」
夜道で男二人が向き合って
顔を赤く染めて………
何してんねやろ…………
でも
スゴく幸せ…………
「えっと………行きますよ?」
「お、おぉ……」
「自分が可愛いと気づいてないところ」
そら、今のお前やで?
「俺が言ったことを
こっそり実践してるところ」
こっそり
実践…………?
「ま、ま、待て待て!な、なんやそれっ」
「え?こういうことじゃないんですか?」
「いや、そういうことやねんけど……」
真柴くんは
『ああ……』と一人納得した様子で
話し始めた
「ほら、一緒に買い物へ行ったときに
俺が10円玉拾って
交番に届けたじゃないですか」
「それがなんや」
「後日、俺、また拾って届けたんです」
「…………………え!」
「そしたら警官の方から
『君らの間で届けるの、流行ってるのか』
って、言われまして………
これって、
尾野さんのことですよね」
……は
…………は
は、は、は、ハズイ!!
恥ずかしすぎる!!
「べ、別にお前に言われたから違うし!
お届けチャリティーや!
キャンペーン中やったんや!」
「そうやって恥ずかしくなると
誤魔化しながら後ずさるところ」
真柴くんは
またもや珍しく、イタズラっぽく笑った
―――――コイツっ!
俺を羞恥でなぶり殺す気やな!
「次は……そうですねー…
…………あ、いつも電話で」
「わ、わかった!
わかったから、もういい!」
「………え?いいんですか?」
「俺の負けや、
だからもう勘弁してくれ……」
俺が真っ赤な顔で訴えると
真柴くんは
とびきり極甘の笑顔で俺を抱きしめ
優しくキスをした
――――――――
男・尾野 帝・27才………
今も昔も
明日もその先も
ずっと
きっと
真柴 和臣に
タジタジ
メロメロや……
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