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嫌いじゃないけど
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『さっさと出なさいよバカ恭介!
今どこ!?』
「………地球のどっか?」
『つまらないこと言ってると
シバき回すわよ。
学校、来てるんでしょ?』
「来てたら何だよ」
『体育館へ移動始まってるから早く来て。
遅刻したら停学よ?参加しないと事務所が
「わーってるよ、いちいちうるせーな。
…………切るぞ」
あ、それと』
切ろうとしたところでまた話しかけられ
うんざりしながら耳元へスマホを戻す。
『投票、大丈夫だと思うけど
念のため私に入れてよね』
今度こそ電話を切り
携帯を投げつけたい衝動を
頭をかきむしって抑えた。
―――久々に学校に来てもこれだ。
一応プライベートなんですけど。
学校くらい平穏に生活させろっつの!
なんて…毒づいたって
状況が改善するわけじゃないし
こうなることは予想していた。
自分で選んだ道。
職業柄、仕方のないことだと割り切る覚悟は
これでも
しているつもりだ。
小さい頃からずっと一緒だったせいか
美緒の俺に対する執着心は強い。
俺が芸能界に入ると
モデルなんて興味なかったくせに
俺の後を追いかけて
一緒の事務所に入る始末だ。
今回のドラマの件だって
どうせ社長を言いくるめて
役を取ってきたんだろう。
たしかに美緒はキレイで可愛い。
気が強くて
負けず嫌い
時々、お節介で
自己チューな行動をするけれど
明るくて頼りになる
誰もが羨む俺の幼馴染み。
唯一、
俺を悩ます要素があるとすれば
それは―――…………
俺のことを
恋愛対象としてみているところ。
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