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可愛くねぇな
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「だ、大丈夫です!
自分でなんとかしますからっ」
へー……
適当なこと言って
俺をあしらおうってか。
コイツ、
マジでムカついてきた。
「何とかって、もう時間ないんじゃねーの?
朝の集会に遅刻したら停学って聞いたけど」
「と、とにかく!大丈夫ですから!」
「そんなキツそうに
顔を歪めながら言われても
ぜんぜん説得力ないんですけど」
まくし立てて
一気に崖っぷちまで追いつめると
椎名は赤い顔を片手で覆い、
ガクっと項垂れた。
―――ったく。
少しは無防備な自分のなりを見て反省しろ。
………坂崎のヤロウも
余計なことしやがって。
プライドの高い童貞の欲求不満ほど、
たちの悪いものはない。
さて。
どうすっかな。
こんなエロい状態で放っておいたら
餓えた男達の餌食になるのは目に見えてる。
椎名はわかっているのか、いないのか、
鬱いだ顔を逸らし
指の隙間から潤んだ目を覗かせていた。
こんな奴、
放っておけばいいんだろうけど………
……………………………………………
………………………………
…………はぁ。
仕方ねぇな。
「俺が『処理』してやるよ」
一瞬、言われた意味がわからなかったのか
椎名の動きがピタリと止まったかと思えば、
勢いよく顔を上げて
メガネ越しに黒く大きな瞳を
真ん丸とさせた。
「ししし『処理』って………何ですか?」
「だから、ソレをどうにかしてやるって
言ってんの」
「どうにかって……どうす」
言いかけた時、
俺は椎名の腰を抱き抱え足を払った。
「あっ………」
淡い声を一つ洩らし
バランスを崩した椎名の体を腕で支えながら
冷たい緑色の床へ優しく倒していく。
横たわる椎名に覆い被さると
誰もいない静寂の世界で
しばらく、お互いの視線が絡み合った。
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