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「痛い…」
ムスッと自分の頭をさすりながらぼやく祭月。
それに呆れた眼差しを向ける。
「あーでもしないと授業遅れただろが」
「それはそーかもしんないけど…」
「まーまー、良いじゃん間に合ったんだしさ」
あの時、教室が騒然として収拾がつかなくなりそうだったから
とりあえず、眼下にある薄茶色の頭上に手刀を入れて強制的に離れさせた。
…アイツ、何か犬みたいだよな。
これまでの言動から、何となくそう思う。
しかも髪も目も茶色いから、余計にそう思えてきた。
チラリと真琴とじゃれている祭月を見る。
そして想像してみる。
薄茶色の体毛で、中型犬ぐらいの大きさの尻尾ブンブン振ってる奴。
「……ぷっ」
やっべぇ、結構リアルに想像できた。しかも全然違和感無ぇ。
叱られたらシュンってうなだれるところとか、マジでそっくり。
尻尾が垂れ下がってるところがすっげえ想像できる。(←犬好き)
これはちょっと…
「…可愛い、かもな」
「何が可愛いの?」
「おわっ!」
突如近くで聞こえた声に、油断していた俺は変な声を上げてしまった。
「おわって! ははは、変なの~」
「おまっ、どっから湧いて出やがった!」
今の聞かれたか?うわ…恥っず。つかさっきまで真琴といたはずだろ。いつの間に来た。
「そんな虫みたいな言い方、しないでよー酷いなぁ。
因みについさっき来たよ!」
「親指立てんじゃねぇ」
「それほどでも~」
「褒めてねぇからな」
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